この記事は以下の人に向けて書いています。
- なぜ情報商材がトラブルになりやすいのか気になる人
- 情報商材を使った詐欺の代表的な手口や違法性を知りたい人
- 情報商材を買ってはみたものの効果が感じられない人
はじめに
情報商材とは、情報そのものを販売する商品のこと。
・投資必勝法
・副業マニュアル
・恋愛指南
など、さまざまなものがあたります。
これらの商品は書かれている内容そのものを売る形となるため、
実際にどんな内容が書かれているのか、購入するまでわからないという点が特徴。
こうした性質から、
ほとんど無意味な情報を高額で買わされてしまう…という被害が相次いでいるのが現状です。
そこでこの記事では、代表的な情報商材の種類やあやしい商材の特徴、実際のトラブル事例について、解説していきます。
困ったときの相談先も紹介しているため、不安に思った人はチェックをしてみてください。
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1.「情報商材」6系統まとめ!「副業」「投資」「ギャンブル」には要注意
一言に情報商材と言っても、その種類は多岐に渡ります。
その大まかな分類について、以下の6系統にまとめてみました。
①副業系
②投資系
③ギャンブル系
④コンプレックス系
⑤恋愛系
⑥資格系
それぞれ詳しく紹介していきましょう。
①副業系
「お金を稼ぐ」ノウハウを販売するものです。
さらに細かな種類として、
アフィリエイト(成果報酬型インターネット広告)で稼ぐ方法 |
動画やSNSで収入を得る方法 |
せどりなどの転売で儲ける方法 |
といったものが分類されます。
②投資系
「投資で稼ぐ」ための方法論を紹介・販売するものです。
お金を稼ぐための手段を紹介するのは副業系と同じですが、商品の購入代金だけでなく、投資するための元手も必要となるため、
より多額のお金が必要となるのが特徴です。
投資対象としては、
株式投資や投資信託 |
為替通貨取引(いわゆるFXトレード) |
ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨 |
ソーシャルレンディング |
不動産 |
といったものがあります。
③ギャンブル系
「ギャンブル必勝法」と称して、ノウハウを販売するものです。
場合によっては、
「統計を使った絶対勝てるツール」というような形で販売される場合もあります。
パチンコ・パチスロ |
競馬・競輪・競艇 |
オンラインカジノや海外のブックメーカー(合法的な賭けサイト) |
…などを代表とした、さまざまなギャンブルが対象となります。
④コンプレックス系
「自分に自信が持てない…」
「もっと◯◯になりたい…」
そんな誰しも持っているコンプレックスを対象に、ノウハウを販売する手法となります。
主なものとして、
メンタルケア、ビジネスマインドといった自己啓発 |
ダイエット・ヒップアップなどの方法 |
健康法 |
などがあります。
⑤恋愛系
「ナンパ塾」「婚活メソッド」などの名目で、恋愛・結婚するための方法について解説していく商材です。
⑥資格&学習系
語学や難関資格などについて、独自の学習法を紹介していくものになります。
英会話などの語学 |
〇〇師・〇〇士などの資格 |
速読などのメソッド |
といったものが主な種類となります。
こうした情報商材の多くは、画像とテキストを組み合わせた
PDFファイルなどを
ダウンロードする形式で販売されます。
しかし近年になり、動画や音声を配信したり、チャットや動画中継を通じてリアルタイムで指導するもの、SNSなどでグループを作り、交流・指導を行う
オンラインサロンと呼ばれるものなど、さまざまな種類が出てきています。
2.あなたはあてはまる?悪質な情報商材にありがちな4つの特徴
これまで説明してきた情報商材の多くは、
信頼できないものであったり、内容に見合わない価格がつけられていることがほとんど。
特に
①副業系
②投資系
③ギャンブル系
の3つは、
購入者に「すぐに元が取れる」と思わせやすいため、ほぼすべてが詐欺的な商材であると言っても過言ではありません。
怪しい商材にありがちな特徴4つをご紹介していきます。
①DMや広告を使って販売
TwitterやFacebookを通じたダイレクトメッセージや広告を利用して販売する手口です。
「誰でも」「すぐに」「簡単に」と甘い言葉を並べてターゲットを誘い、稼ぐためのマニュアルなどと言って、中身のない情報商材を高額で売りつけるのが特徴。
返金保証付きと謳い、安心させようとする業者もいます。
この手の詐欺で厄介なのは、効果がなかったことを理由にクレームを入れたり返金を求めても、
「指示通りに実行しなかったからだ」とこちらのせいにして応じてくれないところ。場合によっては新たな情報商材を売りつけられるケースもあります。
下記でも手口を詳しく紹介しています。
このほか電話で商品を売りつけたり、キャッシュバックがあると言って誘い込む手口も増えています。下記もチェックしてみてください。
②セミナーに勧誘してくる
SNSのメッセージなどを使って
セミナーに勧誘し、ターゲットを信じ込ませた上で情報商材を買わせる手口です。
友人や同級生から誘われて被害にあってしまうケースもあります。
よく使われる勧誘の文言は、「会社員は安定しない」と不安を煽ったり「お金と時間を両方手に入れられる」と興味をそそるもの。
セミナーに参加すると成功者と思しき人物が登壇し、共感してしまいそうな過去の失敗や、成功までの道のりを聞かされます。その際、
具体的な方法を教えてくれないのがこの詐欺の特徴。セミナー後に高額な情報商材を買わせるためです。
販売時に「今日買ってくれれば50万円のところ15万円」と言い、
一見大幅な割引で安く見せようとする手口もあります。
下記でも具体的な手口の流れを紹介しているので、合わせて参考としてください。
③メルマガに無料登録させる
無料という言葉で釣り、ターゲットの警戒心を解いてから購入をさせる手口です。
まずターゲットにお金がかからないなら試してみようと思わせ、登録をさせます。
その後数回にわたって、情報商材の簡単な説明や販売者によるトーク動画、利用者の成功体験談などの内容を盛り込んだメールを配信。
頃合いを見計らって「今なら
限定特典がついている」など強気の売り文句で購入させる、というのがよくある流れです。
下記では使われやすいフレーズや、より悪質な手口の実態も紹介しています。アフィリエイト詐欺だけでなく、情報商材を使った詐欺全般に引っかからない術を身につけるためにチェックしてみてください。
④オンラインサロンに加入させる
オンラインサロンとは、月額会員制のオンライコミュニティを言います。
参加することで同じ目的を持った人と交流できたり、一般に有料で公開されているコンテンツを無料で楽しめるなどがメリット。しかし詐欺業者の場合は、情報商材をタダで提供する代わりに
高額な定額料金を払わせようとしてきます。
また強いカリスマ性を持ったオーナーが
洗脳に近いことを行い、入会してきた人に「会員特別価格」と言いながら情報商材を購入させる手口もあります。
オンラインサロンはクローズドなコミュニティのため、情報商材以外にもさまざまなトラブルが起きやすいのが現状。下記ではその実態や気をつけたいポイントを紹介しています。
3.違法性の高い3つの販売方法を知り、被害を未然に防ごう
これまでの代表的な手口に加え、そもそも
法的なルールを守らずに販売している業者もあります。
こうした違法な販売方法をとっている業者もまた、
悪質な業者である可能性が大。
また違法性のポイントを知っておくことは、
相手に返金を求める際の指摘材料にもなります。
代表的な3つをご紹介していきましょう。
①「必ず儲かる」と言っている
「必ず2000万円手にできます」
「素人でも簡単に稼げます」
「絶対に損はしません」
「リスクがないのがこの方法の特徴です」
このような効果が確約できないにもかかわらず、効果を断定・担保する表現は
誇大広告とみなされ、
景品表示法に抵触します。
一生使えるノウハウ、無限に利益が出るなどの永続的な表現も同様です。
なお誇大広告を通して購入した情報商材で効果が出なかった場合、虚偽の内容を表示していることにもなるので、仮に「効果が出なかったのはあなたのせい」という業者の言ってきたとしても違法なことに代わりはありません。
②販売実績がないのに二重価格表示を実施
購買意欲を掻き立てるために使われる
二重価格表示ですが、利用するためには以下のルールを守らなければ不当表示にあたります。
・過去直近2週間以内に、元の販売価格で販売したことがある
・合計で2週間以上、元の販売価格で販売したことがある
・元の価格で販売した期間が、販売期間全体の半分以上
情報商材を使った詐欺では元値で販売している実績がないケースもしばしばあり、その場合はルール違反と指摘することが可能です。
ほかに、「今日だけ」「限定一ヶ月」などと言いながら割引を繰り返している場合も違法性を問える可能性があります。
③ウェブサイトに事業者名が記載されていない
インターネットを通して情報商材を販売する場合、事業者は消費者が不利益を被らないように定められた特定商取引法に従わなければいけません。
具体的には販売するサイトに
「特定商取引法に基づく表示」のページを設置し、以下の内容を表示する必要があります。
・販売業者名
・代表者名
・業者の所在地
・電話番号やメールアドレスなどの連絡先
・商品の販売価格
・商品代金以外の費用
・購入手続きの仕方
・支払方法
・返品・交換についてのルール
これら以外にも、事前に公開しておかないとトラブルになりやすい項目に関しては掲載しなければいけません。
表示していない場合は当然違法ですが、明記されていたものが
架空の場合もNGです。
4.これって詐欺かな……そう思ったら速やかに取るべき3つの行動
情報商材を使った詐欺で最も厄介なのは、自分で詐欺だと判断しにくいところです。
効果を思うように得られなかったとしても、
「自分の努力が足りなかったから」と自己解決してしまう人も少なくありません。
しかし、それこそ詐欺業者の狙いです。
最後の章では、被害にあっているかも……と感じたときに取りたい3つの行動をご紹介します。
①違法性をチェックする
詐欺かどうか判断がつかない場合は、第2章で紹介した
違法性をチェックしてみてください。
業者によってはお金を騙し取るつもりはなく、ただ法律を理解していないだけかもしれません。しかし効果がない、法律を遵守していない業者には高額な情報商材を販売する資格はないと言えます。
いずれにしても違法な部分が確認できたら、速やかに
返金手続きを取るほうがいいでしょう。
②業者に交渉する
返金ではまず業者に交渉するようにしてください。
あっさりと対応してくれる場合もありますし、対応してくれなくとも
返金交渉をして断られた事実は専門機関に相談するときに役立ちます。
交渉する際はただ効果がなかったとクレームを入れるのではなく、違法行為を具体的に指摘しましょう。広告や勧誘のメッセージ、二重価格表示の
スクリーンショットを取って提示するのも有効です。
このとき、業者によってはさらに言い訳をしたり名誉毀損で訴えてくるなどと言って応じてくれないこともありますが、屈する必要はありません。返金交渉をした事実を元に、専門機関に相談してください。
③専門機関に相談する
業者との交渉がうまくいかなかった場合は、次の専門機関に連絡しましょう。
- 消費者ホットライン
消費生活全般に関わるトラブルに対して、専門の相談員がアドバイスをしてくれる窓口です。
混雑しているときは国民生活センターの「平日バックアップ相談」にかけてみましょう。
電話番号 |
03-3446-1623 |
受付時間 |
平日10時~12時、13時~16時 |
- 警察相談専用電話
日常生活でのちょっとした困りごとにも対応してくれる警察の窓口です。
電話番号 |
#9110 |
受付時間 |
平日8時30分~17時15分 |
下記でも、具体的な返金手続きの方法を紹介しています。
また、集団訴訟プラットフォームのenjinでは、
情報商材被害の無料診断も行っています。
「おかしいな?」と思っていたり、「怪しいと思っているけど自信がない…」と思っている場合は検討してみてください。
5.まとめ
- 情報商材は主に6種類。なかでもトラブルになりやすいのは副業系・投資系・ギャンブル系の3つ。
- 手口や販売方法を見極めて、購入は慎重に行おう。
- 返金するときはまず業者に交渉を。うまくいかなかった場合は専門機関に連絡を!
おわりに
情報商材の詐欺は「楽して目的を達成したい」という欲求を巧みに利用したもの。
しかし副業にしても投資にしても、
ノウハウひとつでは難しいのが現状です。
誇張された売り文句に踊らされないようにしましょう。