\法的トラブルに役立つ情報を毎日更新中/

ネットワークビジネス勧誘のすべて!6つの流れ&違法な手口を全解説

このエントリーをはてなブックマークに追加
投稿日時 2018年09月21日 14時45分
更新日時 2018年09月21日 14時45分

この記事は以下の人に向けて書いています。

  • ネットワークビジネスの勧誘方法に興味がある人

  • 疎遠だった友人から突然連絡が来て不審に思っている人

  • ネットワークビジネスの勧誘が違法ではないのか気になっている人

はじめに

ひさしぶりに連絡が来た友人、仕事で知り合った知人、交際相手や配偶者……。

さまざまなタイミングでやってくる、ネットワークビジネスの勧誘。なかには強引に契約を迫られたり、勧誘を断った途端にそっけない態度をとられたりと、嫌な思いをした人もいるかもしれません。

こうした勧誘行為に、違法性はないのでしょうか?
実は、ネットワークビジネスの勧誘には法的な規制がされており、さまざまなルールを守る必要があります。

この記事では、悪質な勧誘を受けたときの自衛に役立つよう、ネットワークビジネス勧誘の流れと違法性のある手口について解説していきます。

あなたの情報商材詐欺に関する被害情報をお寄せください。
>>情報商材詐欺の被害情報提供フォーム
※弁護士への相談も可能


1.ネットワークビジネスの勧誘手口ってどんなもの?6つの流れを解説



ネットワークビジネスってどうやって会員を増やしているんだろう?

そんな疑問を持ったことはありませんか?

勧誘されたことはあっても、する側がどんなことを考えて行動しているのかはなかなかわからないものです。

そこでこの章では、勧誘する側の視点から、勧誘の流れについてご紹介します。



①勧誘できそうな人を見つける

まずは、話を聞いてくれる人を探す必要があります。

友人など、連絡先を知っている人に手当たり次第に連絡をいれていくほか、合コンや社会人サークル、新歓などのイベントに参加したり、婚活サイトやSNSを使ったりして勧誘ターゲットを探すケースも一般的になりつつあります。
ネットで相手を探す場合にターゲットとなりがちなのは、

  • 一人暮らしをはじめたばかりの学生や社会人
  • 現状に不安や不満を抱いている人
  • 人間関係がうまくいっておらず、孤立している人

など。

趣味のコミュニティなどを通じて、「奨学金を返せるだろうか」「仕事がつらくて辞めたい」「貯金もなく、このままだと将来が不安」といった悩みを投稿している人に近づき、共感したり励ましたりするコメントを何度も送って距離を縮めていきます。

②会う約束をする

友人や知人、または見知らぬ人とある程度仲良くなってくると、

「いちどお茶でもしない?」

といった言葉で、会う約束を取り付けます。

ここでネットワークビジネスに関する言葉を出すことはあまりなく、たとえばLINEなどを通じて、「みんなでイベントやるんだけど一緒に行かない? ほかにもいろんな人が参加するよ」と、パーティやバーベキュー、ゲーム大会などの写真を送り、興味を引くこともあるようです。

相手が興味を持ったら、待ち合わせの場所と日時を決めていきます。
ドタキャンをされないよう、前日に再度日程の念押しを行うことも多いようです。

③待ち合わせ場所に行く

ファミリーレストランやカフェ、居酒屋などで待ち合わせ、会って話をします。

勧誘はひとりで行うこともあれば、上位会員を呼ぶこともあります。

上位会員とは、ある会員を勧誘した、いわゆる「親」にあたる会員のことで、経験の浅い会員と比べて勧誘に長けたベテラン。その応援を得ることで、より確実な勧誘を行う狙いです。

上位会員にとっても、自分の勧誘した下位会員が新規会員を獲得することにより、キャッシュバックを受け取れるといったメリットがあります。そのため、下位会員を熱心にフォローし、勧誘の成功率を上げようとするのです。

飲食店などで食事をする以外に、セミナーや勉強会、ホームパーティといった名目でターゲットを誘い出すこともあります。

セミナーや勉強会では、おもに上位会員が講師として登壇します。下位会員はターゲットの隣に座って一緒に話を聞き、逃げ出しづらい雰囲気を作ります。

ホームパーティの場合、主催者や家の所有者が上位会員であるパターンが一般的です。パーティの合間に上位会員が様々なマルチ商法の商品を実演してみせ、勧誘につなげていきます。

④雑談で希望と不安をあおる

食事にしろ、セミナーにしろ、行き着く先は勧誘です。
しかし、パーティや食事会の場合はいきなりビジネスを紹介するのではなく、まずは雑談ベースで少しずつ興味を引いていくことが多いです。

そのときによく使われるキーワードは、「夢」「不安」
要するに、ターゲットの夢や理想を聞いて、不安をあおるのです。

「子供の将来のために、もっとお金が必要じゃない?」
「夢を叶えるためには、お金を稼がなきゃいけないよね」
「働き方を変えて、自由な時間を手に入れたくない?」

など、ターゲットの家庭状況や仕事内容に合わせて、それとなく「もっといい働きかた、稼ぎ方があるよ」という結論になるようトークを進めます

よく使われるワードとしては、以下のようなものがあります。

  • 権利収入
  • 副業
  • 不労所得
  • 感謝
  • 成功
  • ご縁

上位会員が一緒にいるときは、「この人は本当にすごい人だから、話を聞いて損はないよ」など、上位会員の株を上げ、信頼できる人だと紹介します。「すごい人だ」と力説することで、「そこまで言うなら……」と思わせるためです。

⑤ビジネスの紹介と勧誘

相手が話にのってきたところで、本格的なビジネスの勧誘に入っていきます。

先ほどご紹介した「権利収入」「不労所得」といった言葉をちりばめながら、「楽して稼げる」というイメージを作りつつ、入会へと誘導していきます。

新規会員を獲得するための苦労や初期投資費用、在庫を抱えるリスクなどのマイナスな情報はあまり伝えず、また「夢のための初期投資」というように当必要なものとして説明します。「ネットワークビジネス」という言葉を避け、「MLM(マルチレベルマーケティング)」「ゲーミングアフィリエイト」などといった別の言葉でビジネスを紹介することもあります。

⑥クロージング

  • 契約が成立した場合
    相手が入会の意思を見せた場合は、ビジネスの概要を記載した概要書面を渡し、その後、より詳しい内容が書かれた契約書面を渡し、サインをさせます。

    書面には、会社情報や扱う商品の内容、退会のルールといった内容を必ず書く必要があり、漏れや抜けがあった場合は、クーリング・オフ期限が過ぎても取り消すことができます。

    くわしい内容については、あとで解説しますね。

  • 断られた場合
    「今、手持ちのお金がないから、入会金が払えない」「家族に相談しないと答えが出せない」などの理由で断られたときは、「クレジットカードローンでお金が借りられるよ」「決めるのは自分だよ」などと言って断る理由をつぶしていき、契約を促します。

    一方で、「入る意思はない」とハッキリ断られた場合は、それ以上の勧誘をやめ、次のターゲット探しを始めることが多いです。


いかがでしょうか。

ネットワークビジネスの勧誘は、大体このような流れで進んでいきます。実際に入会し、勧誘員となった人たちの体験談もまとめているので、気になる人は参考にしてみてください。



2.こんな勧誘は法的にNG!断るときに役立つ、ネットワークビジネス勧誘のルール



ネットワークビジネスには、勧誘するときに守らなければならないルールが法律で定められており、ひとつでも破っていれば、法律違反となります。

前の章でご紹介した「よくある勧誘の手口」にも、それぞれのステップに様々な法律違反が隠れています。

この章では、勧誘の手口の流れに合わせて、法律の観点からみた問題点を解説していきます。

①最初に勧誘目的であることを明かさなければならない

ネットワークビジネスの勧誘をするときには、最初からその目的を明かしたうえで、連絡をとる必要があります。

もちろん、本当にただ友達として知り合いたかったり、旧友との連絡をとりたいだけであるなら問題ありません。

この時点では見分けがつかないことも多いので、もし相手とあまり仲良くなかったりする場合は「それってネットワークビジネスの勧誘じゃないよね?」などと聞いてみるとよいでしょう。本当に勧誘である場合、ここで嘘をつくと違法になってしまうからです。

②公衆が出入りしない場所での勧誘は禁止

会員の家など、公衆が出入りしない場所での勧誘は禁止されています。

カフェやファミリーレストランでの勧誘は問題ありませんが、ホームパーティと称して上位会員どこかしら人の出入りのない場所で勧誘されれば違法です。

また呼び出しの際にも、同様にネットワークビジネスの勧誘であることを再度伝える必要があります。

③勧誘前に名前を名乗らないといけない

もし見知らぬ上位会員が待ち合わせ場所に現れた場合、その人も当然、自分の名前と、会員となっているネットワークビジネスの会社名、そして勧誘目的で来たことを告げる必要があります。

④勧誘の際に相手に威圧感を与えてはいけない

法律では、勧誘の際に相手をおどしたり、不安にさせたりする行為は禁止されています。
大声や乱暴な態度をとることはもちろんですが、ひとりに対して複数人で説得し、断りづらい雰囲気にさせたり、過剰に不安をあおる話をすることも、「威圧感を与える勧誘」として、違法となる場合があります。

⑤勧誘の時に「絶対に儲かる」などの誇大表現を使ってはいけない

「誰でも成功できる」
「簡単に稼げる」


そのような、極端にメリットを誇張した表現を使って勧誘をすることも違法です。初期投資費用がかかること、勧誘には時間も手間もかかることなど、マイナス面も嘘偽りなく事前に伝えなければなりません。

⑥契約の際は概要書面・契約書面を渡さないといけない

ネットワークビジネスの契約をするときには、概要書面・契約書面の2つを渡す必要があります。口約束だけで契約させたり、概要書面・契約書面のどちらか一方だけしか渡さなかったりした場合は違法となります。

また、それぞれの書面の内容については、必ず下記の内容を記載する必要があります。

A.契約の締結前には、当該連鎖販売業の概要を記載した書面(概要書面) を渡さなくてはなりません。「概要書面」には、以下の事項を記載することが定められています。

1.統括者の氏名(名称)、住所、電話番号、法人ならば代表者の氏名
2.連鎖販売業を行う者が統括者でない場合には、当該連鎖販売業を行う者の氏名(名称)、住所、電話番号、法人ならば代表者の氏名
3.商品の種類、性能、品質に関する重要な事項(権利、役務の種類およびこれらの内容に関する重要な事項)
4.商品名
5.商品の販売価格、引渡時期および方法そのほかの販売条件に関する重要な事項(権利の販売条件、役務の提供条件に関する重要な事項)
6.特定利益に関する事項
7.特定負担の内容
8.契約の解除の条件そのほかの契約に関する重要な事項
9.割賦販売法に基づく抗弁権の接続に関する事項
10.法第34条に規定する禁止行為に関する事項

B.契約の締結後には、遅滞なく、契約内容について明らかにした書面(契約書面)を渡さなくてはなりません。「契約書面」には、以下の事項を記載することが定められています。

1.商品の種類、性能、品質に関する事項(権利、役務の種類およびこれらの内容に関する事項)
2.商品の再販売、受託販売、販売のあっせん(同種役務の提供、役務の提供のあっせん)についての条件に関する事項
3.特定負担に関する事項
4.連鎖販売契約の解除に関する事項
5.統括者の氏名(名称)、住所、電話番号、法人ならば代表者の氏名
6.連鎖販売業を行う者が統括者でない場合には、当該連鎖販売業を行う者の氏名(名称)、住所、電話番号、法人ならば代表者の氏名
7.契約年月日
8.商標、商号そのほか特定の表示に関する事項
9.特定利益に関する事項
10.特定負担以外の義務についての定めがあるときには、その内容
11.割賦販売法に基づく抗弁権の接続に関する事項
12.法第34条に規定する禁止行為に関する事項

解説
そのほか消費者に対する注意事項として、書面をよく読むべきことを、赤枠の中に赤字で記載しなければなりません。また、契約書面におけるクーリング・オフの事項についても赤枠の中に赤字で記載しなければなりません。さらに、書面の字の大きさは8ポイント(官報の字の大きさ)以上であることが必要です。
(引用元:特定商取引法ガイド「連鎖販売取引」)

さらに、一度勧誘を断られたら、再度勧誘してはいけません。「もうちょっとだけ話を聞いて」など、引き留めて勧誘を続けることは違法です。

実際の事例として、「今手持ちにお金がないから、契約しない」と勧誘を断っても「消費者金融で借りれば大丈夫」と言われて借金をさせられたり、「未成年だから、親の同意がいる。契約したくない」と言っても「親には後で言えばいい。とりあえず今、契約書にサインして」などと言われたケースがあり、いずれも違法との判決がくだされています。
(参考元:特定商取引法違反の連鎖販売業者に対する連鎖販売取引停止命令(6か月)及び指示について

いかがでしょうか。

これらのきまりを破っていた場合クーリング・オフ期限が過ぎていても契約を解除することが可能です。

詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。



3.ネットワークビジネスに勧誘されたときの上手な断り方5つ



いざ勧誘されると、どうしたらいいかわからず、そのまま流されて契約してしまうかもしれません。

また、これまでの相手との関係性を考えると、「あまり強く言うのはちょっと……」としり込みしてしまうことも考えられます。

しかし、相手はこれまでの関係性を利用してネットワークビジネスに勧誘しているのです。

相手に遠慮はせず、しっかりと断りましょう。

①あやしいと思った時点で、「これって勧誘?」と聞く

長年連絡を取っていなかった知人から連絡が来たら、「もしかして、これはネットワークビジネスの勧誘かもしれない」と感づくこともあるでしょう。

そんなときは、勇気を出して「これって何かの勧誘?」とたずねてみましょう。

  • YESなら断る。
    しつこく食い下がってくる場合は違法。

  • NOなら会ってみてもいい。
    あとで勧誘したというときに違法となる。

実際に会う前に勧誘だとわかれば、メールやSNSのメッセージを通して断るだけなので、心情的にも楽に断ることができます。

また、上記のやりとりはメールやSNSならスクリーンショットや印刷をして保管、電話でのやりとりなら会話を録音しておきましょう

「勧誘ではない」と言われて実際に会ってみてネットワークビジネスの勧誘だった場合、法律に違反した証拠となります。

②すぐにその場を離れる

実際に会ってみて、ネットワークビジネスの勧誘だとわかった場合、すぐにその場を離れましょう。セミナーやゲーム大会など、大勢の人がきているイベントに参加したときも同様です。隙を見て抜け出しましょう。

ここで無理に引き止め、勧誘してくる場合も、「威圧感を与える行為」として違法になりうる場合があります。

③断っても開放してくれなければ、「これは違法だから会社に連絡する」と伝える

ネットワークビジネスの運営会社は立場上、法律違反行為を止めなくてはなりません。先ほどご紹介した通り、一度勧誘を断られたら再勧誘することは禁止されているので、運営会社にその状況を伝えれば、勧誘を止めるよう指示を出してくれる可能性があります。

④いったん契約してすぐにクーリング・オフする

どうしても断り切れない場合は、とりあえず契約してしまうのも選択肢のひとつ。

ネットワークビジネスの場合、強制的に契約を解除できるクーリング・オフ期間が20日間設けられているので、契約後、すぐにクーリング・オフ制度を利用すれば問題ありません。

ただし、クーリング・オフを使っても、相手方企業がすぐに返金に応じてくれるかどうかはわかりません。お金の支払いが求められる場合は、契約そのものに応じないほうが無難です。

⑤警察に通報すると伝える

何度も断っても開放してくれなかったり、強引に契約させられそうになったら、警察に通報すると伝えましょう。相手はすでに法律に違反しているので、「警察」と言われれば、あっさりと引き下がることが期待できます。


詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。



4.まとめ

  • ネットワークビジネスに勧誘するときは、長年の友人・知人への声掛けだけでなく、SNSや合コンなどを通じて新たなターゲットを探していることがある。

  • ネットワークビジネスには勧誘時に守るべき法律のきまりがあり、一つでも破っていれば違法。

  • ネットワークビジネスには20日間のクーリング・オフ期間があり、法律に違反した勧誘をされていた場合は、クーリング・オフ期間が過ぎていても返金・返品できる

  • 勧誘を断るときは、①怪しいと思ったらネットワークビジネスの勧誘かどうか聞く②すぐにその場を離れる③運営会社に連絡する④いったん契約してすぐにクーリング・オフをする⑤警察に通報する などの方法がある。

おわりに

いかがでしたか。

ネットワークビジネスを行っている人は、以上の流れで勧誘を行っています。勧誘される前に、気付くことが一番よいのですが、知らずに待ち合わせ場所に行き勧誘されることも考えられます。

望まない形で勧誘を受けた場合は、すぐにその場を離れるようにしてください。


詐欺・消費者被害に役立つコラム一覧を見る】

詐欺に関する訴訟プロジェクト一覧を見る】


このエントリーをはてなブックマークに追加
集団訴訟プラットフォームenjinで
仲間と弁護士を見つけよう
無料登録する