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架空請求の最新手口と対策まとめ!裁判所のハガキの安全な確認方法も紹介

投稿日時 2018年08月22日 10時27分
更新日時 2019年04月23日 10時27分

この記事は以下の人に向けて書いています。

  • 身に覚えのない請求がきて、どうすればいいか悩んでいる人

  • 高齢の家族がいるので、架空請求の対策を知っておきたい人

  • 架空請求に対して払ってしまったお金を取り返したい人

はじめに

身に覚えのない請求のメールやハガキが届いたり、催促の電話がかかってきたりした経験はありませんか?

架空請求は無視すればいい、というのが以前の常識でした。しかし、架空請求の手口はどんどん多様化してきており、いまや無視しておけば大丈夫とはいえない状況になっています。

この記事では、架空請求の手口や対応方法、架空請求に対してお金を払ってしまったときにはどうすればいいのかを解説します。

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1.増える架空請求……そのトレンドは? 最新手口4選



架空請求といえば、身に覚えのない料金を請求するメールやSMS(ショートメッセージサービス)が送られてくる、ウェブサイト上で突然支払いを請求する画面が出てくる、といった手口がかつて一般的でした。

しかし最近では、「メールやSMSなどの架空請求は無視する」という対応方法が知られるようになってきたため、より巧妙な手口が増えてきています。

特に気をつけたい、最新の架空請求の手口について紹介します。

①「はがき」による架空請求が急増中!

最近特に増えている手口は、なんと「はがき」による架空請求です。

消費者庁が発表している「架空請求に関する相談の状況」によると、2017年度の架空請求に関する相談件数のおよそ半分、10万件がはがきによる架空請求の相談でした。残りの半分はメールやSMSによる架空請求の相談です。

2016年度は、はがきによる架空請求の相談はわずか2,000件ほどなので、件数が急増していることがわかります。

はがきによる架空請求の特徴は、差出人が公的機関を装った名前になっていることです。たとえば「法務局 日本民事訴訟管理センター」「国民訴訟通達センター」「民間訴訟告知センター」など、いかにも実際にありそうな機関の名称と連絡先がはがきに書かれています。

また、「消費料金に関する訴訟最終告知」「訴訟を開始させていただきます」「ご連絡なき場合は差し押さえを強制的に執行」といった、訴訟に関係するかのような文面がふくまれていることも多いです。

メールやSMSで送られてくる架空請求には慣れていても、はがきだとつい信用してしまう……という人は少なくありません。はがきが届くということは、相手に住所を知られているということなので、恐怖心からお金を支払ってしまう人もいます。

しかし架空請求業者は、なんらかの手段で入手した住所リストに、無差別にはがきを送っている場合がほとんど。実際に自宅まで押しかけてくることはまずありません。

はがきに書かれている連絡先に電話すると架空請求業者につながり、銀行振り込みやコンビニ払いなどの手段でお金を支払うように要求されます。

従来の架空請求と同じく、連絡せずに無視をするのが一番です。

②実在する有名な会社名を名乗るメールやSMS

メールやSMSによる架空請求では、実在する会社名を名乗って、「未納料金」「未払い料金」といった名目で請求してくるケースも増えています。

もちろん本当にその会社から請求されているわけではなく、悪質な架空請求業者が勝手に名乗っているだけです。「本日中にご連絡がない場合は法的手続きに移行します」といった脅しの文章が入っていることもあります。

多くの人が利用している大手ネット通販会社や携帯電話会社を名乗ることで、「もしかしたら本当に自分が使ったのかも?」と思わせるのが架空請求業者のねらいです。記載されている連絡先は架空請求業者のものなので、連絡してはいけません。

③架空請求の解決をするという名目で電話してくる

身に覚えのない登録料や利用料を請求するメールが届いた後、別の差出人が弁護団などを名乗って「あなたの個人情報が架空請求業者に流出しているので、問題解決のお手伝いをします」といった電話やメールをしてくるというもので、「劇場型」と呼ばれるパターンです。

実はどちらの連絡も同じ架空請求業者からのもので、言葉巧みに解決金などの名目でお金を支払わせようとしてくるので要注意。「弁護団」といった名称にだまされないようにしましょう。

④ コンビニ払いやプリペイドカード払いを指定される

以前は架空請求といえば、銀行振り込みによる支払いを要求されるケースが主流でした。しかし、現在は銀行側での注意喚起がおこなわれているということもあり、銀行振り込みではなく、コンビニ払いやプリペイドカード払いで支払わせる傾向にあります。

コンビニ払い(コンビニ決済)とは、コンビニの端末に指定された支払番号を入力し、出てきた申込券をレジに持っていって代金を払う、という方法です。ウェブサービスの料金支払いなどに利用されている決済手段のひとつで、簡単に支払いが完了するため、架空請求業者に悪用されています。

いっぽうでプリペイドカード払いは、コンビニで販売されている電子マネーのプリペイドカードを購入させて、そのカード番号を連絡させる、という方法です。

架空請求業者にとっては、カード番号をメールなどで連絡させるだけで電子マネーを受け取れるため、銀行振り込みよりも身元がばれにくい、というメリットがあります。

一般的な商取引において相手にプリペイドカード番号を連絡させることはまずありませんので、「電子マネーのカードを買って番号だけ教えてください」といった要求をされた場合は、まず架空請求を疑いましょう。

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2.「無視していい」がNGのパターンも!?状況別・正しい対策方法



もし架空請求がきたら、相手に連絡せずに無視するのが基本です。しかし、常に無視しておけば問題ない、とは言い切れないのが、最近の架空請求のやっかいなところ。この章では、架空請求がきたときにどう対応すればいいのか、状況別に方法を紹介していきます。

①メールやSMSで請求された場合

メールやSMSで根拠のない請求をされた場合は、なにもリアクションせずに無視しておけば問題ありません。「○月○日までに連絡すれば訴訟を取り下げます」といった文言が入っていることもありますが、相手を脅して連絡させるための手口です。

連絡先として書かれている電話番号やメールアドレス宛に連絡してしまうと、さらに個人情報を相手に教えてしまうことになりますので止めましょう。

②ウェブサイト上で突然利用料金などを請求された場合

ウェブサイトを閲覧しているときに、突然「登録完了。料金はこちらへ振り込んでください。お問い合わせはこちら」などと書かれた料金請求画面が出てくることがあります。これは「ワンクリック詐欺」と呼ばれる手口です。

特定のページにアクセスしただけでは、会員登録やサービス利用契約をしたことにはなりませんので、料金を支払う必要はありません。連絡してしまうと相手に自分の個人情報を知られてしまうことになりますので、これも無視するのが正しい対処法です。

ただし、ウェブサイトを閉じてパソコンを再起動してからも、請求画面が何度も表示される場合は、コンピュータウィルスに感染してしまっている可能性があります。そのままにしておくと、ウィルスがパソコン内の情報を外部に送信するなどの問題が起こる可能性がありますので、この場合はウィルス対策ソフトを使用してウィルスを削除しましょう。

③裁判所からの督促がきた場合

一番注意しなければならないのが、本物の裁判所から書類が届いた場合です。

根拠のない架空請求と思われる内容であっても、これは無視してはいけません。本当に裁判所からの書類なのかを確認し、実際に裁判所に問い合わせる必要があります。

書類が届くケースには、「支払督促」「小額訴訟」の2パターンがあります。いずれの場合も、無視していると相手の主張を認めたことになってしまい、後で本当に支払わないといけなくなる可能性があります。

ただし、だからと言って、焦ってはがきの連絡先に電話するのはNG。その連絡先が偽物である場合も当然あるからです。

  • 差出人が実在する裁判所であるかどうか
  • 書類が書留で送られてきているか

の二点をまずチェックしましょう。そのうえで、書類に記載されている裁判所の電話番号が、裁判所のホームページに書かれている番号と一致するかどうかを確認してください。

連絡先の電話番号が正しければ、本当に裁判所から書類が送付された可能性が高まります。裁判所に連絡し、自分宛てに届いた支払督促や訴訟の状況がどうなっているか聞いてみましょう。

ただし、裁判所は法律相談を受けつけているわけではないので、状況は教えてくれても具体的な対応策を教えてくれるわけではありません。

裁判所で実際に支払督促や訴訟をされているということを確認できたら、自分だけで適切な対応をするのは難しいので、まずは法テラスなど無料で法律相談に応じてくれるところに相談しましょう。

支払督促は、届いてから2週間以内に異議申し立てをしなければならず、小額訴訟については、指定された口頭弁論期日に出頭し、自分の主張を争う旨の書面を提出する必要があります。

これらの行動をとらなかった場合、相手の主張を認めたことになってしまいます。架空請求業者が支払督促や小額訴訟をおこなうケースはまれですが、万が一請求が来た場合は気をつけるようにしましょう。


この章では、請求が来た場合の対策について解説してきました。

ただ、実際には本当に架空請求なのか、判別が難しいケースもあるかもしれません。下記に相談先の一覧を紹介しますので、不安な場合は、これらの機関に相談してみましょう。

<相談先一覧>


また詳しい相談窓口や受付時間などについては、下記の記事も参考にしてみてください。


また、東京都が架空請求業者のリストを公開していますので、自分に届いた架空請求と同じ事業者がないか確認することもできます。ただし全ての架空請求業者がのっているわけではありませんので、ここにのっていないからといって安心するのは禁物です。



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3.もし、お金を支払ってしまったら…とれる対策は4つ



架空請求に対してお金を支払ってしまっても、適切な対策をとれば一部のお金が戻ってくる可能性はあります。お金を払ってしまった後の対策にはどのようなものがあるのか、紹介します。

①警察と振込先金融機関に通報

架空請求に対してお金を払ってしまったことに気づいたら、すぐに警察に通報しましょう。架空請求のような緊急でない相談に関しては「#9110」に電話すると警察の相談窓口につながります。

また銀行振込みで支払った場合は、すぐに振込先の金融機関にも連絡しましょう。振り込め詐欺救済法によって、振込先口座を凍結して被害金額を返してもらえる可能性があります。ただし振込先口座のお金がすでに出金されているとお金を返してもらえなくなってしまいますので、犯人が出金する前に早く連絡することが重要です。


②消費者センターに相談

消費者ホットライン(局番なしの188)に電話すると、最寄りの市区町村の消費者センターや消費生活相談窓口につないでもらえます。受付時間は相談窓口ごとに違いますが、平日の午前9時から午後5時となっている窓口が多いようです。また土日・祝日も平日午前10時から午後4時までであれば国民生活センターの窓口が対応してくれます。


③弁護士に相談

弁護士に相談すれば、支払ってしまったお金を取り返せる可能性があります。

ただし、相手の連絡先や所在がわからない場合など、お金を取り返すのが難しいケースもあるため、完全に取り戻せるというわけではありません。

また弁護士に相談すると費用がかかり、被害額が小さい場合は、お金を取り返せても弁護士費用のほうが高くつく、ということにもなりかねません。法テラスでは無料法律相談や弁護士費用の立て替えなどのサポートを受けられますので、活用してみてください。


④集団訴訟を起こす

架空請求では、同じ犯人が複数の被害者からお金をだましとっているケースが多くなっています。被害者どうしが集まれば大きなプレッシャーとなり、また警察なども動いてくれやすくなります。必ずお金を取り返せるとは限りませんが、検討してみてもよいかもしれません。

詐欺などの詳しい返金対策については、下記の記事も参考にしてみてください。


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4.まとめ

  • はがきによる架空請求が2018年から急増している。

  • 実在する有名な会社名を名乗り、コンビニ払い、プリペイドカード払いで支払わせるケースが増加

  • 架空請求を解決するので連絡してほしい、といってくることもある。

  • 架空請求は基本的には無視すればいいが、本物の裁判所から書類が届いた場合は対応する必要がある。

  • お金を払ってしまったら、まず警察や消費者センターに相談する。


おわりに

この記事では架空請求の手口や対策方法について紹介しました。
架空請求の手口はどんどん多様化していますので、紹介した手口以外のパターンにも気をつけてください。
もしお金を払ってしまったら、消費者センターなどの窓口に相談し、集団訴訟などの手段も検討しましょう。
この記事が、架空請求をうけた人の参考となれば幸いです。

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