脱毛サロンを途中解約したい!手続き方法を3つのステップで徹底解説

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投稿日時 2019年06月03日 18時22分
更新日時 2019年09月04日 16時00分

この記事は以下の人に向けて書いています。

  • 脱毛サロンに通っていて、中途解約をしたいと考えている人

  • これから脱毛サロンに通う予定で、中途解約について知りたい人

  • 脱毛サロンで中途解約を申し込んだが、交渉がうまくいっていない人

はじめに

夏が近づき、脱毛を考えている人も多いのではないでしょうか。

最近では脱毛サロンの数も増え、気軽に始められるプランもあり人気を集めています。

しかし、通う中で、事情があり途中解約したくなるケースもあるでしょう。

途中で解約したら、お金が戻ってこないと思っていませんか?実は、途中解約でも、きちんと手続きを行えばお金が戻ってくるのです。

この記事では、途中解約したい場合の手続き方法や、返金額について解説します。

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1.途中で解約したい!解約のパターン2つと気を付けておきたいポイントを解説



高額な料金を支払えなくなってしまったなど金銭的な理由のほか、転勤になってしまった、肌荒れしてしまった、妊娠したなど様々な理由で、脱毛サロンの解約をしたいと思った時、どうすればよいでしょうか。

「すでに施術を受けてしまった」と解約をあきらめる必要はありません。

脱毛サロンは、途中解約ができるケースもあります。

契約書に「解約に応じない」と書かれていても、それは「法律違反」になる可能性が高いので、業者と交渉することをあきらめないでください。

まずは、解約の方法を説明します。

①8日以内なら「クーリング・オフ」

契約をしたものの、少し時間をおいてから、解約をしたいと考えた場合、契約した日を1日目として、8日以内であれば、「クーリング・オフ」が適用されます。

クーリングオフは契約後の消費者に、考え直す時間を与えるため制度です。

次の2つの条件を満たしていれば、どんな理由であれ、解除が可能です。

契約期間 1ヶ月を超える
契約金額 5万円を超える

また、8日以内であれば、すでに施術を受けていても解除可能です。全額が戻ってきます。

クーリング・オフについては、下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

②8日が過ぎても解約が可能な場合も

クーリング・オフ期間が過ぎてしまっても、お金が戻ってくる方法があります。

それが、「中途解約」です。

脱毛やエステは、一定の長い期間、繰り返しサービスを受けることでそのサービスの効果がわかる、というもの。

加えて、必ず「きれいになる」などの目的が達成するかは不確かなものでもあります。

そうしたサービスは、「特定継続的役務提供」にあたり、中途解約が可能になっているのです。

なお、特定継続的役務提供は、下記のような業種が対象になります。

・語学学校
・学習塾
・結婚相手紹介サービス
・家庭教師
・パソコン教室

  • 中途解約の条件は?

    中途解約も、クーリング・オフと同じで、以下の要件を満たす必要があります。

    契約期間 1ヶ月を超える
    契約金額 5万円以上

    解約の理由は問いませんが、契約期間中に解約しなければなりません。

    契約期間が書かれておらず、「年間パスポート」や「1年間通い放題」などの契約の場合は、施術を受けられる有効期限(この場合1年間)が契約期間にあたります。

    「無期限」と書かれている場合は、文字通り、契約期間に定めがないので、いつでも解約ができる可能性が高くなります。

    ただし、クーリング・オフと異なり、違約金の支払いが必要です。

③いくら戻ってくる? 違約金の計算方法

中途解約をした場合、「違約金」が発生します。

ただし、違約金の上限は、法律で定められているので、「高額な違約金を請求されたらどうしよう」と心配をする必要はありません。

違約金の計算方法は、施術をする前か、後かで計算方法が変わってきます。

  • 施術前の場合

    違約金は、一律2万円。

    例えば、総額で10万円支払った場合は、違約金が2万円なので、求めらえる返金額は以下の通りです。

    10万円ー2万円=8万円


  • 施術後(一回以上施術を受けた後)の場合

    次の①と②の合計金額が違約金の上限額になります。
    加えて、初期費用がかかった場合、それも加算される可能性もあります。

    ①すでにサービスを受けた分の費用
    ②2万円または、契約残金の10%のいずれか低い金額

    例えば、総額10万円・合計10回の施術を受けられるコースで、2回の施術を受けてから解約する場合は、以下のように計算します。

    ①の計算方法
    ・1回あたりの施術料金 10万円÷10回=1万円
    ・1万円の施術を2回受けているので、1万円×2回=2万円
    ②の計算方法(契約残金の10%の計算方法)
    ・1回あたりの施術料金は1万円。2回施術を受けているので、契約残金は、10万円ー2万円=8万円。
    ・8万円の10%は、8000円。
    2万円より、8000円の方が低いため、8000円が②の金額。
    ①+②の違約金
    2万円+8000円=2万8000円

    返金額は、10万円(支払い総額)ー2万8000円(違約金)=7万2000円となります。


違約金は、法律で「この額までとってもいい」という上限額にすぎません。

脱毛サロンによっては、受けた施術分だけ支払えばよい場合もあるので、契約書を確認してみましょう。


  • 違約金が不要なケースも

    契約時に、業者側に違法な行為があった場合は、中途解約をしても、違約金が不要になる場合もあります。

    消費者には、「消費者契約法に基づく取消権」という消費者側が一方的に契約を取り消せる権利があり、次に当てはまる行為などがあった場合、適用されます。

    不実告知(事実と異なることを告げること) 例)実際には予約が殺到していて、希望の日時に予約が取れないのに「いつでも希望の時間に必ず予約が取れる」と告げる
    断定的判断の提供(確実にそうなるかどうかわからないのに、「確実に○○になる」などと提供する) 例)「絶対にきれいになる」、「確実に脱毛ができる」などと告げる
    不利益事実の不告知(消費者によって不利益になることを告げない) 例)契約総額を言わない、効果が出ないことや健康への影響などデメリットがあることを言わない
    退去妨害(消費者が「帰りたい」と言ったのに、無理矢理お店に留まらせること) 例)「帰りたい」と言ったのに、無理矢理話を聞かせるなどして契約を迫る

    本当は契約するつもりがなかったのに、強引な勧誘の末契約してしまった場合などは、取消権を使った解約を検討することも一つの手段です。

④クレジットカード会社にも連絡を忘れずに!

契約時にクレジットカードで支払い、クーリング・オフや中途解約で脱毛の契約を解除した場合は、クレジットカード会社にも連絡しましょう。

サロンとの契約が解除できても、クレジットカード会社との契約は残ったままになっている可能性があります。

念のため、クレジットカード会社に一報入れておけば問題ありません。

ただし、サロン側がクーリング・オフや中途解約を拒否している場合は、「支払い停止の抗弁」を行い、クレジットカードでの支払いを停止する必要があります。

  • 支払停止の抗弁

    購入したサービスや商品に欠陥があったときなどで、クレジットカード会社に申し立てて、代金の支払を停止できる制度のことです。

    「支払停止等のお申出の内容に関する書面」に必要事項を記載し、クレジットカード会社に送付してください。

    ローンで契約を結んだ場合、以下の要件を満たす必要があります。

    支払い期間 2ヶ月以上
    分割回数 3回以上
    金額 4万円以上

    対応はクレジットカード会社によって異なります。まずは、クレジットカード会社に電話して相談してみましょう。


2.解約の手続きを3つのステップで解説!



消費者庁の発表によると、「脱毛エステ」に関する相談のうち、9割が解約に関するトラブルで、悪質な業者が、解約に応じないというケースが発生しています。
参照:消費者庁ウェブサイト『平成29年版消費者白書第1部第3章第2節(2)若者に多い消費者問題』

では、スムーズにクーリング・オフや中途解約をしたい場合、どんな手続きで進めればよいのでしょうか。

3つのステップで解説します。

手順① 契約書など解約に必要なものを準備する
手順② 電話で連絡or書面を作成する
手順③ 郵便局の窓口で郵送する

①契約書など解約に必要なものを準備する

解約にあたり、下記のようなものを準備しましょう。

・契約書(またはサロンとやりとりしたメール)
・クレジットカード決済の場合、利用明細やレシート
・印鑑
・残金を振り込む口座情報

②電話で連絡or書面を作成する

まずは、電話で解約したい旨を伝えましょう。すぐに解約に応じてくれることがほとんどです。

また、大手の脱毛サロンでは、電話で解約の旨を伝えると、解約に必要な書類を送ってくれるところもあります。

ただし、電話をしてもお店に行っても「担当者がいない」などと理由をつけて解約に応じてもらえない、電話だけのやりとりだけでは心配だ、という場合は、文書で通達しましょう。

書面には下記の内容を記載します。

・タイトル「契約解除通知書」
・契約を解除する旨(理由を書く必要はありません)
・契約年月日
・契約プラン名
・契約金額
・販売会社の情報(会社名、営業所名、担当者名)
・返金を求める旨
・返金用の振込口座情報
・文書を出した日付
・自分の氏名、住所
・クレジットカード払いの場合はクレジットカード会社

作成した書面はコピーをとり、手元に保管しておきましょう。

③郵便局の窓口で郵送する

中途解約の書面を送るときは「内容証明郵便」を利用しましょう。

内容証明郵便とは、「いつ」「誰が」「誰に」「どんな内容」を送ったのか、日本郵便が証明してくれる郵便方法のことです。

普通郵便だとサロン側が「届いてない」「書類内容に不備があった」などと主張し、解約に応じてくれない可能性がありますが、内容証明郵便で書面を送れば、そうした言い逃れを防ぐことができます。

内容証明郵便を利用するときは、郵便窓口に、次の4つを提出してください。

・内容文書(受取人へ送付するもの)
・内容文書のコピー2通(差出人と郵便局が各1通ずつ保存するため)
・差出人と受取人の住所と氏名を記載した封筒
・内容証明の加算料金を含む郵便料金

また、郵便局に行くことが難しい場合は、インターネット上で24時間出すことができる「電子内容証明」がおすすめです。

内容証明郵便については、詳しくは下記の記事で紹介しているので、参考にしてください。


3.もしもトラブルになったら…相談窓口4つ



多くの良心的なサロンは解約に応じてくれますが、悪質な業者の場合、なかなか返金してくれないなどトラブルに発展するケースもあります。

ここでは、脱毛サロンに関する相談ができる窓口を紹介します。

①消費者ホットライン「188」

消費者ホットライン「188」は、自治体が運営する消費生活センターや、国民生活センターにつながる相談窓口です。

専門の相談員が消費活動に関するトラブルに対するアドバイスや情報提供を行ってくれます。

消費者と相手業者との仲介を行ってくれたり、専門の相談機関などの適切な窓口紹介もしてくれるので、どこに電話をしたらいいかわからないときは、最初に連絡してみましょう。

電話番号 188(全国共通)
時間 センターによって異なる。
なお、平日は消費生活センター、土日は国民生活センターにつながります。(年末年始をのぞく)
料金 無料

AEA エステティック消費者相談センター

1987年に設立されたエステの業界団体、一般社団法人日本エステティック業協会(AEA)が運営するエステティックサロンに関する相談窓口です。

エステティックの契約やサービスに関わるトラブルに対し、アドバイスをしてくれます。

電話番号 03-5212-8805
時間 月・水・金12時30分〜17時(祝日、夏季・年末年始は休み)
料金 無料

美容ライト脱毛相談室

一般社団法人日本エステティック工業会が設置した「美容ライト脱毛」に特化した相談窓口です。

「美容ライト脱毛」は、「ライト」を使った脱毛のこと。いわゆる「脱毛サロン」などが行う施術がこれに当たり、医師が行う「医療脱毛」とは別物です。

「美容ライト脱毛相談室」では、美容ライト脱毛における契約や健康トラブルなどに関する相談を受け付けています。

電話番号 0120-15-8310
時間 平日9時〜17時30分(祝祭日および、工業会特別休日はのぞく)
料金 無料

AJESTHE サポートセンター

一般社団法人日本エステティック協会に登録しているサロン(2019年6月2日現在、254サロンが登録)におけるトラブルや問い合わせに対応している相談窓口です。

協会に登録しているサロンは、協会のウェブサイトで確認できます。

電話番号 03-3234-8498
時間 平日9時〜17時(祝祭日および年末年始はのぞく)
料金 無料


もしも、トラブルが解決しなかった場合は、集団訴訟という手段もあります。

集団訴訟は、同じ加害者から同様の被害を受けた被害者仲間で協力して訴訟を起こす方法です。

同じサロンから被害を受けている被害者仲間を探してみましょう。

すでに集団訴訟のために被害者の会が立ち上がっている場合もあるので、インターネットで「○○(業者の名前など)被害者の会」などのワードで検索してみてください。

集団訴訟プラットフォームenjinでも、集団訴訟の案件を探すことができます。

すでに立ち上がっている案件を探したい場合は、プロジェクト一覧をご覧ください。

その他、集団訴訟に関する質問はこちらに掲載しています。


4.まとめ

  • 8日以内なら施術を受けていても「クーリング・オフ」が可能

  • 8日以降でも、一定の条件を満たせば、理由を問わず中途解約ができる

  • エステに特化した専門の相談窓口もある。トラブルが解決しない場合は、集団訴訟も視野に

おわりに

すでに施術を受けている場合、解約ができるか不安になる人もいるかもしれません。

しかし、一定の条件を満たしていれば、理由を問わず中途解約できます。

「もう支払ってしまったから」とあきらめることなく、まずはサロンに相談してみましょう。

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