アフィリエイト詐欺の返金方法!基本的な手順とケース別の対処法2つ

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投稿日時 2019年05月22日 17時02分
更新日時 2019年09月06日 11時00分

この記事は以下の人に向けて書いています。

  • アフィリエイトで詐欺にあったため返金方法を知りたい人

  • 民事訴訟の起こし方や決着方法が気になる人

  • 個人訴訟を起こせない場合の対処法が知りたい人

はじめに

運営しているブログに企業広告を載せるなどして収益を得るアフィリエイト取引は、副業として一般的な手段です。

しかし、「アフィリエイトについて教える」と勧誘し、商品を売りつけたり高額なセミナーに参加させたりする「アフィリエイト詐欺」が横行しています。

もしも騙されてしまったら、すぐに返金を求めることが大切です。

この記事では、アフィリエイト詐欺での返金方法をご紹介していきます。参考にしてください。

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1.アフィリエイト詐欺の返金方法は?基本手順とケース別対処法



アフィリエイト詐欺には情報商材詐欺やセミナー詐欺など、いくつか手口の種類があるため、一概に「この方法ですべて返金できる」とは言い切れません。

そこで、まずは基本的な流れや取るべき行動をご紹介し、その後ケース別に返金してもらえる可能性を上げるポイントを解説していきましょう。

①アフィリエイト詐欺の基本的な返金手順

アフィリエイト詐欺は複数の手口がありますが、まずはどの手口にも共通して行うべき手続きや行動があるのでご紹介していきます。

  • 状況を整理する

    まずは、なぜ詐欺にあったのか状況を整理しましょう。

    友人に誘われた、インターネットの広告を見たなど、何かしらきっかけがあって詐欺にあったはずです。

    その経緯や状況をまとめてください。

    たとえば、「誰でも簡単に稼げる!」という広告がきっかけだったら、その広告サイトを印刷し、「この文言を見て騙された」と主張できるようにしましょう。

    また、「詐欺だ!」と思った理由も合わせて整理・保管をしておくことが大切です。

    関連しているデータや写真の保存、ウェブサイトの印刷、相手の連絡先の保管、送金履歴・クレジットカードの決済明細などの保存をしましょう。


  • 業者と交渉

    集めた情報・証拠を理由に、返金に応じてもらえるよう業者と交渉しましょう。

    ただし、被害者側の「お金を返してほしい」という気持ちを業者に煽られ、強い言葉を使うよう誘導される可能性があります。

    つい語気を荒げてしまうと、被害者側の行為が「脅迫罪」や「名誉毀損罪」「侮辱罪」といった犯罪にあたると主張され、業者側から慰謝料を請求されるかもしれません。

    こうした二次被害が起きないよう、冷静に返金をもとめましょう。

    主にメールでやり取りすると思いますが、こうしたメール履歴も常に保存・印刷するようにしてください。


  • 消費者ホットラインに相談

    個人で業者に返金を求めても応じてもらえない場合は、消費者ホットライン(188)に連絡しましょう。

    消費者ホットラインが間に入って交渉することで、返金に応じてもらえるケースがあります。


  • クレジットカード払いの場合は支払い停止

    支払いにクレジットカードを使っている場合は、支払いを停止することが可能です。

    ただし、支払停止の抗弁を利用するには、商品が4万円以上であるなどの条件に当てはまっていることが前提。

    条件に該当していたら、一般社団法人 日本クレジット協会が掲示しているフォーム「支払停止等のお申出の内容に関する書面」(日本クレジット協会・支払停止等の抗弁に関する手続きについて(ご案内))に必要事項を記入し、クレジット会社へ送付してください。

  • 支払い停止の抗弁については、以下の記事でも紹介しています。

  • 弁護士に相談・依頼

    加害者や業者と返金交渉するときは、弁護士の力を借りるのが一番です。
    弁護士を探すときは、インターネットトラブルや副業詐欺などを扱った経験のある弁護士を探してください。

    ただし、ここで注意が必要なのが「本当に弁護士なのか」ということ。

    紛らわしい事務所名・会社名のウェブサイトを作った詐欺業者が、詐欺被害者をさらに騙そうとしていることがあります。

    そのため、日本弁護士連合会のウェブサイトで弁護士事務所や弁護士名を検索し、本当に弁護士として登録されているのか確認しましょう。

    なお、弁護士に依頼するときは、約20万円ほどの費用が必要なので注意してください。

    弁護士費用の相場については、以下の記事で詳しくご紹介しています。


ただし、アフィリエイト詐欺には複数の手口があるため、それぞれの手口で押さえておきたい返金ポイントも存在しています。

②情報商材系の場合

情報商材は、いわゆる「ノウハウ」を販売する教材のこと。

あくまでノウハウを教えているだけなので、購入者が情報教材通りにアフィリエイトへ取り組み効果が出なかったとしても、「あなたのやり方が悪い」と言い逃れされやすいものでもあります。

また、インターネットを使って購入した情報商材の場合、基本的にクーリング・オフもできません。

このような情報商材で詐欺が行われた場合、返金を高めるポイントは「情報商材のどの部分が詐欺なのか明確にする」ということです。

情報商材の購入時に法律上の問題点があれば、詐欺だと主張しやすくなります。

たとえば、以下のようなものです。

断定的判断の提供 「必ず儲かる」「絶対にお金が入る」など確実に起こると言い切れないことを記載している。
二重価格 「通常価格30万円のところを今だけ10万円」としながら、実際に通常30万円で販売していた実績がない。
事業者の氏名、名称、住所、電話番号が明記されていない 明記されていた場合でも、架空であれば違法。

これらは、景品表示法特定商取引法、消費者契約法などで禁止されている表現や文言。

これらに違反していれば「この情報商材は詐欺だ」と主張でき、クーリング・オフ関係なく解約・返金を求めることが可能です。

詳しくは、下記の記事を参考にしてください。


③セミナー系の場合

詐欺セミナーは基本的に2パターンが存在しています。

それぞれのパターンの返金ポイントを見ていきましょう。

  • セミナーそのものが高額で、内容が想定していたものと違う

    「アフィリエイト取引のセミナーだと聞いていたが、実際のセミナーは転売副業の内容だった」というような場合は、費用の対価として求めていた内容ではないものを提供されているため、返金を求めることができます。

    この場合、事前に受けていた説明の資料と当日のセミナー内容が比較できる資料が必要になるので、すべて保管してください。


  • 事前に聞いていなかった商品を押し売りされる

    セミナーで商品を販売する行為はアポイントメントセールスに該当します。

    アポイントメントセールスで販売された商品は、無条件で商品購入契約を解除できるクーリング・オフを適用でき、購入から8日間であれば契約解除が可能です。

    また、アポイントメントセールスを行う事業者には、商品を販売する事実を消費者にあらかじめ伝えておく義務があるため、「事前には通知していない商品を押しつける」という行為は法律違反。

    仮にクーリング・オフの期間が過ぎてしまっていたとしても、こうした違反行為を指摘することで解除に応じてもらえる可能性があります。

    このケースでも、事前説明資料や当日の画像・音声データなどが必要になりますので、必ず保管してください。


セミナー詐欺については、下記の記事でもご紹介しています。


④補足:警察に被害届or告訴状を提出しておこう

直接返金につながるわけではありませんが、警察に被害届告訴状を提出するようにしましょう。

被害届や告訴状は警察に被害事実を伝えるためのもので、告訴状はそれに加えて加害者を法的に罰してほしいという意思を伝える意味があります。

これらの提出がきっかけで警察が捜査を開始すれば、犯人の居場所を特定してもらうことができ、さらに、後の返金交渉においても「警察が刑事事件として扱っている」として返金してもらえる可能性が高くなるのです。

たとえ少額の被害だとしても、必ず被害届や告訴状を提出するようにしてください。

被害届や告訴状については、下記の記事で詳しく解説しています。




2.個人で民事訴訟を起こすときはどうすれば?基本のポイント



①相手の情報や詐欺の実態の証拠を集める

先ほどご紹介したポイントを念頭に、詐欺の証拠を集めましょう。

音声や画像データ、広告、入手した商材など、関係しているものはすべて用意してください。

また、会社の所在地や加害者の氏名、住所など、相手を特定できる情報があると、返金に向けた行動を起こしやすくなります。

ただし、これらの証拠や情報があまりにも少なすぎると、個人で訴訟を起こしたり返金を求めたりするのは難しいと言わざるを得ないので注意しましょう。

②弁護士に相談・依頼する

集めた証拠をもって、弁護士に相談しましょう。「この弁護士に返金対応してもらいたい」と思ったら、依頼してください。

もしも、「弁護士費用が高すぎて支払えない…」と不安になった場合は、法テラスの民事法律扶助が利用できないか確認してみましょう。

法テラスでは、収入金額が一定額以下などの条件にクリアしている消費者に対し、弁護士費用の立替を行っています。

今すぐに支払うのが難しくても後から支払えるようであれば、法テラスに問い合わせてみてください。

  • インターネット取引で加害者が特定できていない場合

    情報商材の場合、インターネットを介して購入するため、加害者の特定が困難なケースがあります。

    弁護士は「弁護士会照会」という特権があり、インターネットの書き込みなどから相手を特定することが可能です。

    たとえ加害者がどこの誰かわかっていなくても、一度弁護士に相談してみてください。

③訴訟を起こす

弁護士に依頼後、すぐに訴訟を起こすわけではありません。まずは弁護士を通して返金交渉を行うことになります。

それでも返金に応じてもらえなかったら訴訟に動きましょう。

裁判所に訴状を提出して訴訟が開始されると、双方が口頭弁論で提出した証拠を確認したり、主張を展開したりします。その後、内容に応じて裁判官が判決を下すことになります。

訴訟の流れについては、事例と準備を解説したこちらの記事で詳しくご紹介しているので、参考にしてください。

④和解or判決で決着

訴訟を行うと、和解判決で決着をつける形となります。

和解は、双方が何かしら譲歩して争いをやめる方法で、詐欺の返金を求めて訴訟を起こすときは、加害者が納得できる金額を支払うと提示してきた場合は訴訟をやめ、和解となります。

一方、判決は裁判所に結論をゆだねる方法です。

相手がお金の支払いを拒否したり和解案に応じなかった場合は、最後まで裁判で戦い、裁判所が最終判断を下します。


3.個人訴訟のデメリットを解消?被害者仲間で協力する集団訴訟



これまで見てきた中で、個人訴訟にもいくつかデメリットがあったことに気が付いた人もいるでしょう。

実は「詐欺」の場合、個人訴訟よりも集団訴訟の方がおすすめです。

集団訴訟とは、被害者仲間で協力して、同じ加害者に対して訴訟を起こす方法のこと。

なぜ、おすすめなのかご紹介していきましょう。

①詐欺事件には集団訴訟がおすすめ

  • 証拠の共有ができる
    アフィリエイト詐欺で返金を求める場合、問題となりやすいのが証拠の量です。

    詐欺の場合、「これは詐欺だ」と客観的にわかる証拠がないと返金に応じてもらえません。

    「返金しようと思っていた」「騙すつもりはなかった」など、詐欺は加害者側が言い逃れしやすい犯罪でもあり、返金してもらうためにはこうした言い逃れを嘘だと断言できる証拠が必要とされています。

    しかし、自分ひとりではそうした証拠が足りず、返金をあきらめざるを得ない状況になってしまうこともあるのです。

    いっぽう、集団訴訟では参加している被害者仲間の持つ証拠は参加者全員のものとして扱われ、「自分も同様の手段で詐欺被害を受けた」と主張することができます。

    そのため、多くの証拠を必要としつつ証拠が乏しくなりがちな詐欺事件で訴訟を起こすときは、集団訴訟がおすすめです。


  • 被害金額と弁護士費用の兼ね合いが減る

    民事訴訟は個人で起こすと弁護士費用として20万円ほどかかるのが相場。

    被害金額が10万円だった場合、返金を勝ち取っても弁護士費用がオーバーするので赤字になってしまいます。

    いっぽう、集団訴訟は弁護士費用は被害者全員で分担する仕組み。

    被害者10人が団結すれば、弁護士費用はひとり2万円となり、被害額よりも少ない金額で弁護士に依頼し、訴訟を起こしてもらうことができるのです。


  • 集団化すれば警察にも動いてもらいやすい

    訴訟だけでなく警察での対応でも集団化した方が被害者側に有利に進みます。

    詐欺事件は1件1件の金額が低かったり、加害者側が被害者を騙す意図があったことがわかる証拠が足りなかったりすることが多く、警察に捜査してもらいにくい犯罪です。

    警察は被害が深刻なものを優先して捜査するため、「被害者が多い」方が個人よりも深刻な事件だと判断され、優先して捜査してもらえる可能性が高まります。

②集団訴訟を起こしたいときは、被害者を集める必要がある

「集団訴訟」ですから、当然被害者同士で協力しなくてはなりません。

被害者同士の連携方法としては、主に2パターンあるのでご紹介します。

  • 被害者の会や弁護団に連絡して参加する

    被害者の会や弁護団などで、すでに被害者が集結できる環境が整っているパターンです。

    この場合、アフィリエイト詐欺の業者名やセミナー名、教材名などでインターネット検索すると表示されることが多いのでチェックしてみましょう。


  • SNSなどで被害者仲間を募る

    自分から被害者を集めるパターンです。

    Twitterに、注意喚起や情報収集を目的としたアカウントを作るなどして被害者仲間を集める方法などがあります。

    なお、集団訴訟プラットフォームenjinには、すでに副業や情報商材の返金や集団訴訟のプロジェクト案件が立ち上がっている可能性があるので、こちらのプロジェクト検索ページから探してみてください。


4.まとめ

  • アフィリエイト詐欺にあったら、事前に受け取ったものや詐欺商品の実物、広告など関係しているものすべてを保管する。

  • トラブル解決の最終手段は民事訴訟。相手が特定できていなくても、弁護士に依頼すれば特定できる可能性がある。

  • アフィリエイト詐欺を含む詐欺事件は、被害者同士で協力し合う集団訴訟がおすすめ。

おわりに

ひとりではできないことも、仲間で集まれば実行できるはず。

加害者から返金してもらうため、あきらめずに交渉を行ってください。


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