悪質サイト対策3選!アダルト登録・詐欺ネットショップへの対処方法

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投稿日時 2019年01月29日 19時17分
更新日時 2019年09月03日 16時32分

この記事は以下の人に向けて書いています。

  • 突然アダルトサイトの登録画面が表示され、高額料金を請求された人

  • ネットで買い物をしたが、商品が届かなかったり違うものが届いた人

  • 悪質サイトの被害にあったときにどんな対応をとればいいのか知りたい人

はじめに

架空請求のアダルトサイトに、違法なショッピングサイト……インターネットの普及にともなって、悪質サイトが後を絶ちません。

相談しにくかったり誰に相談していいかわからないといったケースも多いでしょう。

この記事では、悪質サイトの中でも特に被害の多いアダルトサイトショッピングサイトを取り上げ、被害にあったときの対策や相談窓口などについてご紹介します。

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1.「登録ありがとうございます」は無視!悪質アダルトサイトへの対処法



パソコンやスマホでアダルトサイトを見ていると、

「ご登録ありがとうございます。○○円お支払いください」

という画面が突然現れることがあります。

これらは「ワンクリック詐欺」と呼ばれるもの。登録料や電話してきた人から、解約料と称してお金を騙し取ろうとするものです。

これらの対策はただひとつ、無視すること。

ここでは無視していい理由と、万が一業者に連絡してしまった場合などの対応法、支払いに応じてしまった場合の相談窓口をご紹介します。

①請求は無視でOK!お金を支払わなくてよい理由

ワンクリック詐欺の請求を無視してよい理由は、大きく分けて3つあります。

  • そもそも契約の意思がないから

    利用者に登録料金や月額料金を支払わせるためには、利用者が「この動画(画像)を見たいので、ここに登録します」という契約の意思を相手に示すことが大前提となります。

    そのつもりもないのに、「登録ありがとうございました」と一方的に告げる行為は、そもそも契約の意思を示したとは認められないのです。

    そのため、お金を支払う必要はありません。

    これは例えば、バナー広告などをクリックしていきなり請求画面が表示された場合も同様です。

    バナークリック=契約の意思あり とはみなされないため、同様に支払う必要はないのです。


  • 有料であることがわかりにくいから

    インターネットで有料サービスを提供する場合、契約の前に必ず、その料金や条件などについて「わかりやすく」「誤解させないよう」表示しなければいけないと、法律で定められています。

    しかし、ワンクリック詐欺のサイトは、これらの内容を意図的にわかりにくくしているか、隠していることがほとんど。

    もし有料サービスだと知らないまま「会員登録をする」というボタンを押していた場合、「無料だと勘違いして登録した」という理由で、契約が無効であることを主張できます。


  • 契約前の確認画面がないから

    同じく、ウェブサイトで商品やサービスを購入する場合に、購入ボタンを押したあとに、もう一度、本当に買うのかどうか確認する最終画面を見せなければならない、と法律で決められています。

    これは操作ミスによって、望まない契約をしてしまった利用者の続出を防ぐためで、最終画面では金額や規約などを再度わかりやすく表示したうえで、それでも購入するかどうかをもう一度確認する必要があります。

    こうした手続きを経ていない場合も、やはり契約の無効を主張できます。


以上のように、ワンクリック詐欺による契約は、そもそも無効なのです。


②こんな時はどうする?困ったときの対処法

しかし、詐欺だとわかっていた場合でも、うっかり業者などに連絡してしまったり、請求画面が消えなくなるといったトラブルに悩まされる場合があります。そんなときにどうすればいいのか、対策を説明していきます。

  • 業者に電話をしてしまった

    うっかり電話をしてしまった場合、詐欺業者に現在使っている電話番号を知られてしまったことになります。

    ワンクリック詐欺以外のオレオレ詐欺などに利用されるおそれがあるため、ただちに電話番号を変更するなどの対策をとるようにしましょう。

    迷惑電話が増えるといった場合は、警察への通報も検討してみてください。


  • 請求画面が消えなくなった

    「スマホでブラウザを開くたびに請求画面が出てくる」
    「ブラウザ画面を消しても、数分おきにパソコンの画面に登録画面が表示される」

    これは利用者の不安を煽ったり困らせたりして、電話させようとする業者の常套手段です。自分で対処できる方法がありますので、絶対に連絡しないようにしてください。


  • スマホの場合の対処法

    iPhone

    ブラウザ画面を上にスクロールすると、下にタブボタンが出てくるのでタップしてください。タブ一覧が現れたら、削除したいタブの×ボタンをタップしましょう。

    またホーム画面にある「設定」から「Safari」を順にタップし、「履歴を消去」「Cookieとデータを消去」をそれぞれタップすれば、次回から表示されることはありません。

    Android

    ブラウザ画面を上にスクロールして上に出てくるタブボタンをタップ。タブ一覧が表示されたら、消したいボタンを右にスワイプするか、×ボタンを押して消しましょう。


  • パソコンの対処法

    パソコンの場合、設定を不正に書き換えるプログラムをダウンロードしてしまった可能性があります。

    そのため、場合によってはパソコンをダウンロードする前の状態に戻したり、パソコンの初期化をする必要がでてきます。

    パソコンの環境によって手順がさまざまなので、使っているパソコンメーカーのウェブサイトに記載されているFAQを見るか、サポートセンターに問い合わせましょう。


③お金を払ってしまった場合の通報・相談窓口

もしお金を支払ってしまった場合は、下記に紹介している機関に速やかに連絡・相談をしてください。

  • 都道府県警サイバー犯罪窓口

    警察庁が各都道府県に設置している窓口です。最寄りの窓口の連絡先はこちらから検索できます。

  • 消費者ホットライン

    消費者庁が設置している窓口です。契約や悪質商法によるトラブルの相談に乗ってくれます。

    消費者ホットライン
    電話番号 188
    受付時間 地域による
    ※消費者ホットラインがつながらない場合
    国民生活センター平日バックアップ相談
    電話番号 03-3446-1623
    受付時間 平日10時~12時 13時~16時

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2.買った商品が届かない…詐欺ショッピングサイトへの対処法



ワンクリック詐欺と並んで被害が多いのが、詐欺ショッピングサイト。お得な商品やサービスで利用者を騙し、お金を騙し取るという手口です。

この章ではお金を支払ってしまった場合の対処法や詐欺サイトの見分け方、相談窓口をご紹介します。

①支払い方法別・お金を取り戻すための手続き

詐欺サイトで買い物をしてしまった場合、すでにお金を振り込んでしまったケースが大半かと思います。まずは返金のための手続きを迅速に行いましょう。

  • 銀行振込でお金を払った場合

    相手の口座に振り込んでしまった場合は、振り込め詐欺救済法を利用しましょう。通報を受けた金融機関が詐欺業者の口座を凍結。口座に残っていたお金を後日分配してくれます。

    まずは振り込んだ相手の口座がある金融機関の窓口を下記サイトなどから探し、通報をしましょう。

    全国銀行協会「振り込め詐欺等の被害を受けた場合の振込先銀行の電話連絡先」

    そのあと被害届を警察署に提出し、相手の口座が凍結されると、一定期間後に返金の手続きが開始されます。改めて申請し、返金を受けてください。

    ただし、凍結した際に残高が1,000円未満の場合は使えないなど、いくつか注意点もあります。下記で詳細を紹介しているので参照してください。



  • クレジットカード決済の場合

    クレジットカードで支払いをしていた場合、「支払い停止等の抗弁に関する手続き」という制度を利用することで、支払を取り消すことができます。

    販売価格が分割手数料込みで4万円以上(リボルビング払いのときは3万8000円以上)のときのみといった制限はあるものの、詐欺にあった場合は有効な手段となります。

    利用の際には、まず日本クレジット協会のウェブサイトに公開されている書面に記入し、メールなど業者から送られてきたもののコピーと一緒に、クレジット会社に郵送しましょう。


②あやしい詐欺ショッピングサイトの見分け方

そもそも、こうした詐欺サイトに騙されないためにはどうすればよいのでしょうか。下記にチェックリストを示しますので、注意してみてください。

・7割引や80%OFFなど、他サイトではありえないほどの値引きがされている。
・会社の住所が番地まで書かれていなかったり、連絡先がメールアドレスだけで電話番号が記載されていない
・不自然な日本語表現や、見慣れないフォントが使われている
・支払先の口座が銀行振込のみで、しかも名義が会社ではなく個人名である
・URLの最後の文字が「co.jp」「.com」といった見慣れたものではなく、見たこともないものが使われている


他にもAmazonや楽天市場など、有名なショッピングサイトとそっくりな商号やデザインを使って騙そうとするケースもあります。

表示されているURLや注文後の確認メールに不自然な日本語表記がないか、合わせてチェックするようにしましょう。

また、日本流通自主管理協会(AACD)や消費者庁では、悪質なショッピングサイトのリストを公開しています。怪しいなと思ったらこちらに名前がないか、参考にしてみてください。


③こまったときの相談窓口

上記の手続きが使えない場合や、「サイト側の単純なミスかもしれない」と詐欺かどうか判断しきれない場合は、前章でも紹介した消費者ホットライン(188)に連絡してみましょう。

また、通販に関しての相談は、公益社団法人 日本通信販売協会(通称・通販協会)に設置されている、通販110番でも受け付けています。専門の資格を持つアドバイザーが相談に乗ってくれますので、こちらも利用してみましょう。

電話番号 03-5651-0122
受付時間 平日10時~12時 13時~16時

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3.二次被害に注意!詐欺被害者を狙った悪質サイトの見分け方



詐欺サイトによる被害の増加に比例して、「お金は必ず取り返せる」といって高額の費用をだまし取る、悪質な業者も登場しています。

この章では、こうした悪質業者の手口や、二次被害を未然に防ぐ方法、そしてお金を騙し取られてしまったときの手立てについて紹介していきます。

①「返金させます」は嘘…被害者を狙う詐欺サイトの手口

返金をうたう悪質業者の手口は、以下のようなものです。

  • 「請求をストップできます!」「解決が可能です!」と広告などで宣伝

    こうした業者は「相談すれば解決できる」と思わせる広告をウェブ上に表示し、詐欺被害者の相談をうながします。

    たとえば、「詐欺サイト 相談」といった言葉でGoogle検索することで表示される広告のなかには、こうした悪質なサイトが混じっている可能性があります。

    「広告として出てくるのだからきちんとした会社に違いない」と思うのはとても危険。お金さえ払えば誰でも広告を出せてしまうため、安易に信用しないようにしましょう。


  • 契約書に「企業調査」と記載

    いざ依頼者が相談に来た場合、こうした業者は「企業調査」「企業信用調査」という名目で契約を交わします。料金は依頼時に前払いとなっている点や、返金については契約書に一切書かれていないのも、よく見られる手口です。

    業者はお金を受け取ったあと「調査」を行い、建物の外観写真や住所といった、トラブルの解決にはなんの役にも立たない調査結果だけを渡して、契約を終了させます。

    途中で詐欺であることに気づき、キャンセルを申し出た場合でも、「依頼を受けた場合はキャンセル料が必要」として高額な費用を請求されるパターンもあります。


  • 被害者の名簿を入手して連絡

    こうした悪質な調査会社は、ワンクリック詐欺業者と繋がっている場合もあります。

    特に、業者にうっかり電話をしてしまった場合、「解決できる」として業者が電話をかけてくる可能性が高くなります。

    絶対に信用しないようにしましょう。


②悪質業者を見分けるためのポイントは?

こうした悪質業者を避けるために必要なポイントはひとつだけです。

それは、「弁護士事務所」または「法律事務所」のみに依頼するということ。

そもそも、探偵業者や調査会社が詐欺業者との返金交渉をする行為は、法律で認められていません。

法律にもとづいた交渉を許されているのは、弁護士のみ。同じく法律に関係する専門職として行政書士司法書士がいますが、行政書士は返金交渉を担当することはできず、司法書士の場合は被害額が140万円以下の場合に限られます。

つまり、ウェブサイトで「弁護士事務所」「法律事務所」と記載しているところのみを利用するよう心がけることで、詐欺業者にだまされる危険性をおさえることができます。事務所の所属弁護士が本物かどうか、下記のサイトで確認するとより確実でしょう。

日本弁護士連合会 弁護士検索

なお、弁護士以外が「弁護士事務所」「法律事務所」と名乗る行為は違法です。

詐欺業者の多くは「NPO法人」「一般社団法人」と名乗っていますが、これらの団体名は一定の手続きをすれば誰でも取得できるため、信頼できるかどうかの基準にはなりません。

あわせて注意するようにしてください。


③詐欺業者の被害を訴える場合は…

「口車に乗せられて、お金を支払ってしまった……」という場合は、ほかの悪質サイトの被害にあった場合と同様、消費者ホットライン(188)に相談しましょう。

また、どうしても被害を回復をしたいなら、同じ業者に被害を受けた人を募り、集団訴訟を起こすのもよいでしょう。

集団で費用を分担してひとりあたりのコストをおさえたり、参加者で証拠共有することで裁判を有利にすすめられる場合もあります。


4.まとめ

  • アダルトサイトなどの「登録ありがとうございます」という表示は無視してOK。契約は成立していないので支払いの必要はない。

  • 詐欺ショッピングサイトに騙された場合、口座に振り込んでしまったときは金融機関に、クレジットカードで支払ったらカード会社に連絡するなど速やかに行動を。

  • サイト被害者をねらった二次被害も多い。弁護士事務所以外は信用しないようにしよう。

おわりに

悪質サイトや探偵業者による詐欺は、被害者の「誰にも相談できないし、自分で解決しないと」という心理を巧みに利用したもの。

冷静に対処できるように、事前の対策法を身につけておきましょう。

ウェブサイトを通してお金を支払うときは、信用できるサイトなのか、事前によく確認することも大切です。


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