「振り込め詐欺」の対策を手口別に紹介!4つの傾向から注意点を解説

2019年01月10日詐欺・消費者被害

この記事は以下の人に向けて書いています。

  • 振り込め詐欺の予防方法について知りたい人

  • 振り込め詐欺被害を受けた際の対処を知りたい人

  • 振り込め詐欺にどんな手口があるのか知りたい人

はじめに

振り込め詐欺とは、主に一般家庭に電話をかけるなどして被害者をだまし、金銭を振り込みや手渡しで不法に取得する詐欺の総称です。

警察庁の公表している資料によると、振り込め詐欺の認知件数は2018年の1月~10月末までの累計で13,525件で、被害総額は約286億2千万円。これは東京タワーや東京ドームの建設費にも匹敵する巨大な金額です。

警察の取り締まりにもかかわらず減らない振り込め詐欺の被害を防ぐには、どのような対策があるのでしょうか。この記事で詳しく解説していきます。

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1.こんな電話に要注意!代表的な振り込め詐欺の手口4種



「振り込め詐欺」には、主に下記4つの手口があります。

①オレオレ詐欺
②還付金詐欺
③融資金詐欺
④架空請求

以下、それぞれの具体的な特徴と対策についてみていきましょう。

①オレオレ詐欺

  • 特徴

    最も古くからある振り込め詐欺の手法のひとつです。

    詐欺犯が被害者の子供や孫になりすまして電話をかけ、「会社に損害を与えて補てんしなければならない」「多額の借金をしてすぐに返済しなければならない」「交通事故で示談金が必要だ」などと切迫した窮状を訴えて、指定の口座に金銭を振り込ませて騙し取る手口です。

    近年では最初に警察や弁護士などを装って電話をかけ、そのあとで息子にかわるというように、複数人の加害者の犯行(劇場型)も増えています。

  • 対策

    近年のオレオレ詐欺犯は、被害者の親族の名前や学校、勤務先、各種の電話番号などの情報を事前に調べ上げて犯行に及ぶことも多くなっています。

    親族や親類を名乗る者から「携帯の電話番号が変わった」などと連絡があった場合にはすぐ電話を切り、すぐに前の電話番号に連絡をして確認をしましょう。

    仮に振り込め詐欺犯からの連絡であった場合、犯人からの連絡であることがすぐにわかります。

    また、親族や親類などとの間で、電話連絡時に決まった「合言葉」などを決めておくことも有効です。可能であれば定期的に合言葉も変更し、より安全性を高めましょう。

    もし公共機関を名乗る者から連絡があった場合は、一旦電話を切り、電話帳などで確認した公共機関の電話番号へと自分からかけなおしましょう。

    どんな場合であっても、相手の話す内容に耳を貸さず、自分で正しい番号を調べてかけなおすという姿勢が大切です。

②還付金詐欺

  • 特徴

    医療費や税金などについて過払いがあったと偽り、それが還付されるかのように被害者を錯覚させて金銭を騙し取るものです。

    これも主に高齢者などをターゲットとし、被害者を銀行やコンビニにあるATMに向かわせ、入金手続きと見せかけて加害者口座への振り込みをさせる手口です。

  • 対策

    医療費の過払いの払い戻しを含む還付金が、ATMから送金されることは絶対にありえません。

    向こうから口座に振り込むか、窓口で直接受け取るかの二択のみです。

    したがって「還付金をATMで返金する」という内容の言葉が相手からあった場合は、ほぼ確実に詐欺であることになります。高齢者の両親がいる場合は、日ごろから還付金をATMで払い戻すことは無いことを根気よく啓発することも重要になってきます。

    「お金が還ってくる」という言葉があった場合は自己判断せず、電話を切ってから公的機関(区役所・市役所など)に問い合わせるようにしておくのもよいでしょう。

③融資金詐欺

  • 特徴

    これは名前の通り、あたかもお金を融資すると思わせて保証金名目でお金を振り込ませて、実際には融資を行わずに金銭を騙し取る手口です。

    「金利がかからない」「担保がいらない」「即決で融資をする」などと好条件を提示してその気にさせることも多くあります。

  • 対策

    融資金詐欺への対策ですが、こちらも甘い言葉で極めて好条件であるかのごとく、融資の勧誘を行ってくる場合には、必要の無いことをはっきり言ってすぐに電話を切ることが有効です。

    取引のある銀行名などを名乗っている場合には、融資を受けたいと思っても一旦電話を切って、電話帳で正確な電話番同を調べて、かけ直すことが有効です。

    そもそもあえて電話などで融資を勧誘する場合は、仮に詐欺などでなくとも、いわゆる闇金業者からの連絡の場合も多く、違法な高額の金利が設定されるなど、融資を受ける事自体がかえって家計の破綻などにつながりかねません。

④架空請求

  • 特徴

    架空請求とは、商品やサービスなど実際には購入していないのにもかかわらず、あたかも購入したかのように被害者を錯覚させて、金銭を騙し取る手口です。

    主にハガキなどを被害者宅に送り付け、そこに書いてある電話番号に連絡すると、架空の取引にもとづいて金銭を要求されてしまいます。被害者の電話番号が詐欺犯に知られてしまい、「カモリスト」と呼ばれる振り込め詐欺のターゲットリスト作成にも悪用されているとの指摘もあります。

  • 対策

    架空請求詐欺に対しては、ハガキや封書などでなんらかの請求があって、それに対して少しでも不審に思った場合は、絶対にその郵送物に記載されている連絡先には電話やメールをしないことです。特に宅配便などを使って金銭を送るように指示が書いてある場合には、詐欺であると思って間違いありません。


いかがでしたでしょうか。

手口ごとの対策のほかに、詐欺対策機能を持つ電話を設置する、人のいる銀行窓口をなるべく利用する、ATMで引き出せる限度額を下げておく、といった対策が考えられます。

また近年では振り込みではなく、銀行職員などを装って直接銀行のキャッシュカードなどを取りに来るパターンも出てきています。こうした場合も詐欺を疑い、相手の要求に応じないようにしましょう。


2.実際に振り込め詐欺にあってしまったら?利用できる返金制度



さまざまな対策を講じている、もしくはなかなか対策が追い付かないなどの事情で、仮に振り込め詐欺の被害にあってしまった場合、どうしたらよいのでしょうか。

まずは詐欺被害にあったと気が付いた時点で、すぐに警察と振り込みを行った先の金融機関に連絡をしましょう。

振り込め詐欺犯の口座にまだ振り込んだ金銭が残っている場合、「振り込め詐欺救済法」という法律を利用することによって、詐欺犯の口座を凍結し、被害金額の全部または一部を取り戻せる可能性があります。

この章では振り込め詐欺救済法の概要や申請手順、また振り込め詐欺救済法が利用できなかった場合の返金手段について解説していきます。

①「振り込め詐欺救済法」ってなに?概要と申請手順

「振り込め詐欺救済法」とは、その名の通り振り込め詐欺被害にあった方々を救済するために制定された法律で、詐欺犯の金融機関口座を凍結し、口座に残っているお金を被害者に分配するというものです。

その手続きの順番は、下記の通りとなります。

  • 金融機関と警察に連絡

    まずは、振り込んだ先の金融機関と警察に連絡をしましょう。順番としては、まず金融機関に連絡し、その後警察に連絡するという手続きが有効です。

    すでにほかの被害者からも通報があった場合、スムーズに凍結手続きに進めるからです。ただし、振り込め詐欺救済法の利用にはいずれにせよ警察への届け出が必要となりますので、必ずその後警察にも被害届を提出するよういしてください。

    被害届の提出の方法は、下記の記事で詳しく紹介しています。


  • 金融機関からの連絡を待つ

    申請があると、金融機関は口座の取引履歴や警察からの情報をもとに口座が悪用されているかどうかを判断し、凍結に踏み切ります。

    その後、口座の所有権を取り消す手続きが行われ、預金保険機構のウェブサイトに分配金の支払いを開始するという通知が掲載されます。

    事前に申請していた場合、金融機関から直接連絡が来る場合もありますが、念のため上記のウェブサイトも確認するようにしましょう。金融機関を装った詐欺グループであるおそれも否定しきれないからです。

  • 分配金の支払申請をする

    確実に支払い手続きが開始されていることを確認したら、振込先金融機関に必要となる下記の書類を提出しましょう。

    ・被害回復分配金支払申請書(金融機関窓口で受け取りor預金保険機構からダウンロード
    ・本人確認書類
    ・振込被害を確認できる証拠資料(通帳や振り込み明細書など)

    提出後、金融機関の確認を経て指定したあなたの口座にお金が振り込まれます。


以上が、申請から返金までの流れとなります。

振り込め詐欺救済法は犯罪被害金の差し押さえと返還について、非常に有効と言えますが、振り込め詐欺犯が自分の口座から被害金を引き出してしまった場合など、この法律が適用できないこともあります。

より詳しいルールについては、下記の記事も参考にしてください。


②振り込め詐欺返金に利用できる制度

振り込め詐欺救済法以外に、下記の制度もあります。

  • 被害回復給費金支給制度

    詐欺などの加害者が逮捕・有罪判決を受けた後、その財産を没収して換金し、被害者に分配する制度です。

    振り込め詐欺救済法と違い、振込先口座にお金が残っていない場合でも利用することが可能ですが、犯人の有罪判決を待っての返金となるため、時間がかかることに注意が必要です。

  • 民事訴訟

    弁護士などを通じて、民事訴訟を起こすという手段もあります。専門家のアドバイスを得ながら手続きを任せることができるため、安心できるというメリットがあります。

    ただし、一般的に振り込め詐欺は犯人の素性が把握しづらく、民事訴訟を起こすのは難しい傾向にあります。また実際に依頼するとなった場合は費用も発生しますので、その点もあわせて注意をしましょう。

    多くの被害者がいる場合は、集団訴訟も検討できる方法のひとつです。

    被害者を多く募れば、犯人グループに繋がる情報が見つかるかもしれません。あくまで可能性のひとつでしかないことに留意はしつつも、情報を集めてみてもよいでしょう。

    集団訴訟プラットフォームのenjinでは、被害をプロジェクトとして立ち上げ、同様の被害者を広く集めることができます。


3.まとめ

  • 振り込め詐欺犯は、主に高齢者を狙い、家族や親類を装って巧妙な手口で被害者をだまします。けして他人事ではなく、いつあなたやあなたの家族が標的になるかわからない深刻な状況にあります。

  • 振り込め詐欺にはいくつかの類型があり、それぞれの類型を把握しておくことで、具体的な対策に結びつけることが可能です。

  • それでも実際に振り込め詐欺にあってしまったら金融機関に連絡し、被害を最小限に食い止めましょう。また同時に警察への連絡も行いましょう。

  • 「振り込め詐欺救済法」を利用することで、振り込め詐欺犯の口座に残っているお金を、取り戻せる可能性があります

おわりに

いまや身近な犯罪となってしまった振り込め詐欺。巧妙化する手口からあなたやあなたのご家族を守るためには、事前の予防、協力が不可欠です。

これまでご紹介してきた手口もどんどん更新されていくことが予想されますので、日々ニュースなどで情報を収集し、注意を怠らないようにしましょう。


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