ブラック企業ってどんなもの?具体的な特徴と、今からできる対策3選

2018年11月02日 18:53:00労働問題

この記事は以下の人に向けて書いています。

  • 自分の職場がブラック企業かもしれないと思っている人

  • ブラック企業に勤めていて、これからどうするか考えている人

  • 就職活動でブラック企業に引っかかりたくない人

はじめに

「ブラック企業」という言葉を聞いたことがない会社員は、今やほとんどいないのではないでしょうか。

長時間勤務や残業代の未払い、過労死や自殺、パワハラ、セクハラといった、多くの問題がマスメディアでもたびたび取り上げられています。

はたして自分の勤務先はブラック企業なのか、また就職活動や転職活動でブラック企業に引っかからないようにするにはどうすればいいのか。

この記事ではブラック企業の特徴や入社後の対策を紹介します。


1.ブラック企業・ホワイト企業とは?その定義や特徴



①ブラック企業ってどんな会社?

そもそも、「ブラック企業」とはいったいどのようなものを指すのでしょうか。

実は、公的にブラック企業の特徴は定義されていません。厚生労働省のサイトでも「定義していない」としています。ただし、一般的な特徴として下記の例があげられています。
  • 労働者に対する極端な長時間労働やノルマを課す
  • 残業代の未払いやパワハラの横行など、コンプライアンス意識が低い
  • 上記のような労働環境下で労働者の過度な選別を行う
(引用元:確かめよう労働条件「「ブラック企業」ってどんな会社なの?」)

また、近年話題になっている「ブラック企業大賞」は、これに加えて
  • コンプライアンス違反
  • 育休・産休制度の不備
  • 派遣差別
  • セクハラ
  • 低賃金
  • いじめ
(引用元:ブラック企業大賞「ブラック企業大賞とは」)

などの項目も「ブラック企業」の構成要素になると示しています。


ホワイト企業はどんな会社?

これとは逆に「ホワイト企業」と言われる企業の条件はどうでしょうか。

こちらもやはり明確な定義はありませんが、上記のブラックな要素を持たないほか、

  • 休みが取りやすい
  • 離職率が低い
  • 定時を守る、残業が少ない
  • 残業があっても法定通りの割増賃金が支払われる
  • 待遇や昇進の面で年齢や性別、国籍などの差別がなく、従業員全員に均等な機会が与えられる

といった特徴が挙げられます。

休みを取りやすい環境を整えるには十分な数の従業員がいなければなりませんので、おのずと1人当たりの業務量も過重ではなくなります。

また、給与面などをふくめ、従業員の待遇に不満が少なければ、人間関係にも良い影響を与えると考えられます。いじめやパワハラも少なくなる傾向があるでしょう。


2.ブラック企業を選ばないためのコツ!状況別のチェックポイント



ブラック企業に一度就職してしまうと、抜け出すのにも時間がかかったり、気力が必要になったりします。あらかじめブラック企業を選んでしまわないようにするにはどうすればいいのでしょうか。

大まかな方法や考え方を解説していきます。

①情報収集をする

企業の実態は、実際に入ってみるまでわからないのが実情。それでも判断材料を少しでも多くする方法はあります。下記のような手段を取ってみましょう。

  • OB・OG訪問や友人知人を利用し、実際の職場の話を聞いてみる

    勤務経験者や業界関係者などを探して話を聞いてみましょう。直接その会社に勤めていたわけではなくても、取引先・下請け・元請けといった関係で目当ての会社とかかわっている場合もあります。

    実際に近しいところで働いている人に話を聞くことで、どのような企業かで見えてくるものもあるでしょう。

  • インターネットで企業名や代表の名前を検索する

    検索ワードの後に多く表示されるキーワードにも注目しましょう。「●●(企業名) ブラック」などが出てきた場合は注意したほうがいいかもしれません。このほか、過去に不祥事があればそのキーワードが多く検索されている場合があります。

    経営上の不祥事は仕方ない場合もありますが、その対応をどうしたか、どのような改善をしたかは見るべきものがあるでしょう。また、特に労使関係の不祥事(賃金未払いや過労死など)は注目です。

    このほか、企業名や代表の名前でニュース検索もかけてみましょう。ニュースになっている出来事だけでなく、インタビュー記事や代表者の個人ブログなどを通じて、社風や人柄が見えることも。仮にブラックな要素がなくても、自分に合う社風かどうかは確認した方が良いでしょう。

  • 口コミサイトやSNSの公式アカウントへの書き込み

    転職や就職の口コミサイトで経験者のコメントをみるほか、SNSの公式アカウントへのユーザーの書き込み、SNSサイト内で社名での検索結果なども見てみましょう。

    扱っている商品やサービスへの対応がわかる場合があります。あまりにも炎上しているなど管理がずさんな場合や、逆に不自然なほどの賞賛コメントしかなかったりする場合は、なんらかの意見の偏りがありそうです。

    ただし、口コミサイトでわざと悪評を書いたり、SNSを荒らす目的で書き込みをしているユーザー、賞賛コメントのみをするサクラがいる可能性も考慮しましょう。全てをうのみにしすぎるのも危険です。

②求人広告や面接でわかること

応募段階やその後で気にすべきポイントもあります。

  • いつも求人が出ている

    ある程度の期間、就活を続けていると「また求人を出しているな」という会社がいくつか出てきます。求人広告を何度も出せるということは資金があるとも言えるのですが、一方でそれだけ離職率が高い企業ということでもあります。

  • オフィスに清潔感がない、働いている人の表情や雰囲気がどことなく悪い

    面接時の社内やオフィスの雰囲気も、重要なポイントです。掃除が行き届いていなかったり、面接官や働く人たちの覇気がない場合は、注意をしたほうがよいでしょう。

    「自分がここで毎日働けるか?」

    という観点で考えてみることが大切です。

  • 面接で採用に必要がない個人情報などを聞いてきたり、明らかな圧迫面接をする

    面接では応募者がどうしても弱い立場になりますが、全てのことを答えなければならないわけではありません。特に女性の場合は、恋人の有無や、結婚・出産の予定などといったプライベートを聞かれることがあります。

    また、ストレス耐性を見るために「あえて」圧迫面接をするという企業もありますが、あまりに行き過ぎている、失礼な発言を繰り返す企業は、入社しても同様の扱いを受けることが多いとみてよいでしょう。

    応募する側も「選ぶ立場」として、ときには辞退する勇気も持ちましょう。

    逆に、ほとんど応募者について吟味せずに採用を急ぎたがる企業も、常に人手不足であり、何か理由があると見た方が良さそうです。

そのほかのブラック企業の特徴・見分け方については、下記の記事でも詳しく解説をしています。参考にしてみて下さい。



3.ブラック企業に入社してしまったらどうする?とれる対策3つ



よく吟味したうえで、それでももしブラック企業に入社してしまったら……。

心身を壊してしまう前に、早急に手を打ちましょう。

「このくらいなら自分が我慢すればいいかも」「考え過ぎかもしれない」……そう思うこともあるかもしれません。

しかし、度重なるパワハラやセクハラ、長時間勤務による疲労などが重なれば、徐々に判断力は奪われていきます。そうして精神的や肉体的に追い詰められてしまった結果、最悪の場合は命を落としてしまうこともあります。

まずは、身近なことから、対策を探していきましょう。

①証拠を集める

パワハラやセクハラ、いじめなどの場合は、通信(メールやチャット通話履歴)や音声の記録を、長時間勤務の場合は出勤時間・退勤時間がわかるものを記録しておきましょう。タイムカードは改ざんされることもありますので、それ以外にも様々な角度から証拠を準備するようにしてください。

これらの証拠はすぐに使うわけではありませんし、使わないまま何ごともなく退職できることもあります。しかし、いざ何かあったときに自分が不利にならないようにするためや、外部の公的機関などに相談する際に重要な役割を果たしてくれます。

2018年には、うつ病を発して自殺した会社員のツイッターのつぶやき件数や内容の変化がパワハラによるものとして、裁判で認められた例もあります。ツイッターは投稿内容を後から編集できないため、日時も書かれた記録として使えることがあるようです。

また、家族や友人知人にも日頃から状況を話しておくと、例えば「いつも帰宅が深夜に及んでいた」など、いざというときに証言として話してもらえる可能性があるため、助けになるかもしれません。

②転職を考える

「お前はこの会社でやっていけなかったらよそでは使い物にならない」などという脅し文句をよく言われますが、本当にそうなのでしょうか。

自分自身があまりにも社風と合わなかったり、会社から過剰なノルマを課されていたりといったケースもあります。他社に移り、環境を変えることで、自分の力を発揮できる業務が見つかるかもしれません。

合わない会社に残り続け、心身を壊してしまうほうが、回復にも大きな時間がかかります。そうならないうちに見切りをつけることも検討しましょう。

③公的機関に相談する

企業によっては社内にハラスメントの相談窓口や産業医が常駐していることもありますが、会社全体がブラックで相談できる場所がなかったり、相談した結果、嫌がらせなど不利益を被る恐れがあるときなどは外部の相談窓口を利用しましょう。

以下に代表的な窓口を紹介します。

  • 総合労働相談コーナー(厚生労働省)

    職場のトラブルを総合的に相談できる窓口です。予約は不要で、各都道府県の労働基準監督署内などに合計380ヶ所設置していますので、身近な窓口を探してみましょう。

  • 個別労働紛争のあっせん(中央労働委員会)

    労働者と企業間での賃金や解雇など、労務にまつわるトラブルを解決します。
    それぞれの都道府県の労働委員会が窓口になりますが、一部の都道府県では受け付けていないこともあります。

    都道府県労働委員会所在地一覧

  • みんなの人権110番(法務省)

    パワハラや差別などの人権問題について、人権擁護委員らが相談を受け付けます。
    インターネットでも相談を受け付けています。

  • 法テラス

    身近な法律問題を弁護士に無料で相談したり、トラブル内容によって関係機関の相談窓口を紹介することができます。費用がかかる場合がありますが、経済的事情のある人には立て替えなどの手段も応じることができます。


4.まとめ

  • 「ブラック企業」の特徴を見極めるためには、同じ業界やその会社で働いている人に話を聞き、情報収集しておくのが大切

  • 求人や面接などでおかしな雰囲気を感じたら、辞退する勇気も持とう

  • もしブラック企業に入ってしまったら、ひとりで悩まず、相談先を見つけよう。証拠を早くから集めておけば、いざというときにも役立つ

おわりに

自分の勤務先やこれから受けようとする会社がブラックかどうかは、毎日の生活に関わることですから、とても重要です。

もしもブラックだと気がついたら、自分自身が疲弊したり、使い潰されたりする前に、周囲の信頼できる人や公的機関に相談をしてみましょう。

深刻なら早めの脱出計画を。あなたが活躍できる場所は、決してひとつだけではありません。


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