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名誉毀損の弁護士費用ってどれぐらい?押さえておきたいポイント3つ

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投稿日時 2019年03月27日 19時04分
更新日時 2019年03月28日 11時38分

この記事は以下の人に向けて書いています。

  • 周囲の人から誹謗中傷されトラブルになっている人

  • 名誉毀損を弁護士に依頼する場合の費用や注意点を知りたい人

  • 名誉毀損としてそもそも訴えられるのか確認したい人

はじめに

事実無根の噂を立てられたり、名誉毀損する内容のチラシをばらまかれたりするなど、周辺住民との間で起こる様々なトラブル。

解決するために弁護士への依頼を考えている…という人にとって、気になるのはその際の弁護士費用でしょう。

そこでこの記事では、名誉毀損で弁護士に依頼したときの料金相場と料金の決まり方について詳しく解説していきます。

また、訴訟を起こす以外の解決法も紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。

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1.弁護士に依頼するとどうなるの?押さえておきたいポイント3つ



①弁護士に依頼するときの費用相場

弁護士費用は、着手金や報酬金、実費などの合計額となります。名誉棄損について弁護士に依頼する場合は、次のような費用が考えられます。

相談料 法律相談にかかる費用。
1時間5,000~10,000円(初回無料の場合あり)
着手金 依頼に着手する際にかかる費用。 相場は10万~15万円(示談)、15万~30万円(訴訟)程度
報酬金 相手から賠償金などを得た際の費用。相場は慰謝料の20前%後
裁判の手数料 訴訟する際にかかる費用。相場は1万~3万円程度
日当 弁護士が稼働するときにかかる費用。 相場は、半日3万~5万円、1日5万~10万円程度
実費(交通費など) 交通費などにかかる費用。1,000~1万円

ただし、弁護士費用は弁護士が自由に決められるようになっており、相手に請求する賠償額によっても上下するため、あくまで目安にすぎません。

特に、日当などの費用は着手金を支払ったあとにも都度発生することがありますので、事前に弁護士に見積もりを出してもらうほうが安全です。

②弁護士に依頼するメリット・デメリット

弁護士への依頼には、メリットだけではなくデメリットもあります。

・メリット

(1)慰謝料を受け取れる

一般人の場合、名誉毀損の慰謝料相場は、およそ10万~50万円程度。ただし、受けた被害次第では、50万円以上の慰謝料を受け取れる可能性があります

たとえば、店舗などの運営者が名誉棄損の影響で事業の売上などが減少した場合。こうした実質的な被害が出ている場合は、そのことも加味したうえで、より高額な慰謝料となることがあります。

(2)自分で交渉する必要がなくなる

弁護士を代理人に立てられるため、相手と直接会って示談交渉をしたり、裁判に出廷したりする必要がありません。そのため、精神的な負担や労力を減らせます。

また、慰謝料の請求だけではなく、今後一切自分に近づかないよう法的な制約を示談書に組み込むなど、より細かな対応が可能です。

(3)被害届や告訴状が受理されやすくなる

自分だけで名誉棄損の被害届や告訴状を作成した場合、名誉棄損の条件や刑事事件としての立件が可能かどうかがわからず、内容が不十分になる可能性があります。

内容が不十分だと警察に受理されません。弁護士に作成の代行を依頼することで、受理されやすくなります。

・デメリット

(1)着手金による金銭面の負担

着手金は、示談が成立したかどうか、裁判に勝ったどうかに関係なくかかります。そのときの経済状況次第では、大きな負担に感じるでしょう。

(2)弁護士費用の負担が必要になるケースも

相手に弁護士費用を負担させられなかった場合は、自分で支払う必要があります。慰謝料を受け取れたとしても、着手金や裁判手数料、酬金などを支払うことで、金銭的なメリットが少なくなります。

(3)噂になってしまう

残念ながら、「訴訟」「裁判」といった行動はまだまだネガティブな受け取り方をされてしまうのが現状。

弁護士に依頼したことがきっかけで勝手なイメージを持たれ、周囲の人から敬遠される可能性はゼロとはいえないのが現状です。

③訴訟はちょっと…という人へ向けた相談窓口

裁判を起こしたり弁護士に依頼したりすることは避けたいけれど、一刻も早く問題を解決したい……そんな場合に相談できるかもしれない窓口を紹介してみます。

相談先 主な対応トラブル 連絡先
警察相談専用電話 名誉毀損などを含む、生活で起きたトラブルを相談できます。必要に応じて、専門機関の紹介を受けられます。 電話番号:#9110 受付時間:平日8:30~17:15
都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口 ネット掲示板などで誹謗中傷を受けた場合に相談できます。掲示板の管理人に対する書き込みの削除請求などのアドバイスを得られます。 各都道府県の連絡先一覧
法務省インターネット人権相談受付窓口 人権に関わる被害を受けたときに相談できます。相談フォームに個人情報を入力して送信すると、最寄りの法務局からメールで回答してもらえます。 相談フォーム
みんなの人権 名誉毀損など様々な人権問題を人権擁護委員あるいは法務局員に相談できます。対応が難しい場合は専門機関を紹介してもらえます。 電話番号:0570-003-110
受付時間:平日8:30~17:15
子どもの人権 子供が名誉毀損を受けた場合に相談できます。関係機関と連携し、問題解決に向けて動いてくれます。 電話番号:0120-007-110
受付時間:平日8:30~17:15
女性の人権ホットライン 名誉棄損の他、ストーカー行為やセクハラなどの問題を相談できます。名誉棄損の投稿があるネット掲示板の管理人に削除要請をするなどの対応をしてくれます。 電話番号:0570-070-810
受付時間:平日8:30~17:15


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2.名誉毀損ってそもそもどんなもの?認められる条件と事例



そもそも、名誉毀損はどのようなケースが該当するのでしょうか?

悪評を流されたからといって、全てが名誉棄損にあたるわけではありません。この章では名誉棄損が成立するケースと成立しないケースの他、侮辱罪やプライバシー権の侵害といった、類似の例について解説していきます。

①名誉毀損=相手の社会的な立場を悪くする行為

名誉棄損は、誹謗中傷を公然の場で行い、相手の社会的な評価を下げる行為です。 それが認められるためには、以下の4つの条件を満たさなくてはなりません。

  • 真実か嘘かを確かめられる内容であること
  • 公然の場で行われていること
  • 相手を特定できる形で行われていること
  • 言われた側の社会的な立場が悪化していること

以下、こまかく解説していきましょう。

  • 真実か嘘かを確かめられる内容であること

    言動についての内容が真実か嘘かを確かめられる内容でなければ、名誉毀損は成立しません。

    たとえば、特定の人物を指して「前科者である」と指摘する発言の場合、「前科があるかどうか」は真偽を確認できる事柄であるため、名誉毀損の条件を満たしていると言えます。

    逆に「あいつは最悪なやつだ」などといった抽象的な内容の場合、「最悪である」ことが真実かどうかの判断は人によって異なります。こうした場合は名誉毀損とはなりません。

  • 公然の場で行われていること

    大人数の前やネット掲示板など、公然の場で発現が行われていることも条件のひとつです。

    例えば、誰も聞いていない状況で罵倒されたような場合、公然の場で行われたとは言えないため、名誉毀損は成立しません。

    しかし、たとえば職場や学校の友人たちの前で中傷をされた場合は、名誉毀損の条件を満たしたことになります

    公然の場というのは、SNSでの発言にも該当します。その場合、言動を発した本人だけでなく、引用して拡散する行為も名誉毀損にあたることがあります

    実際に、Twitterでの誹謗中傷をリツイートした人物が、名誉毀損として有罪判決を受けるという判例も出ているのです。

  • 相手を特定できる形で行われていること

    特定の相手を指したものであることが、誹謗中傷の内容を見たり聞いたりした第三者にわかることを指します。

    イニシャルや伏字を使ったりしている場合であっても、「〇市〇町の〇丁目に住んでいるSさん」「〇〇高校2年のTくん」というように、見た相手がじゅうぶんに推測可能な情報であれば、相手を特定できる情報であるとみなされます。

  • 社会的な立場を悪くする内容

    過去の非行歴や不倫など、その言動によって、本人の社会的な評価が低下することを指します。

    その言動が真実かどうかは関係ありません。

    たとえ本当のことであっても、その言動により社会的な評価が低下した場合は名誉毀損の条件を満たしていると言えます。



②「公共のため」ならOKの場合も!名誉毀損が成立しないケース

いっぽうで、これまで説明した内容を満たしている場合であっても、次の3つの条件を満たしてる場合は例外として名誉棄損が成立しないことがあります。

  • 公共性

    公的な利害が絡んでいる場合
    を指します。

  • 公益性

    世の人達の利益のために
    その言動が行われたことを指します。

  • 真実性

    名誉毀損の内容が真実である
    場合を指します。

たとえば、政治家の汚職について公表し批判することは、それが真実である場合、公共性・公益性・真実性を満たすため、名誉毀損とはみなされない可能性が高いでしょう。

実際の事例では、男性教授のセクハラを告発する内容の書かれたパンフレットを配布したことに対する訴訟で、名誉毀損が成立しなかったケースがあります。

この例では、パンフレットの記載内容は真実であり、また配布の目的は大学からのセクハラ根絶という公共の利害に関するものであったこと、別件でのセクハラ訴訟への支援を求める目的であり、公益のためであったことなどの判断から、名誉毀損とはみなされませんでした。

③逮捕となることも?名誉毀損が認められた際に起きること

名誉毀損は、民事事件刑事事件の両方に規定があり、それぞれに対応が異なります。

  • 民事の場合

    被害者側が加害者に対し、損害賠償を請求することができます。

  • 刑事の場合

    いっぽうで刑事事件となった場合、3年以下の懲役か禁錮、あるいは50万円以下の罰金となる可能性があります。

④名誉毀損だけじゃない!ほかにこんな罪になることも

名誉毀損によく似た例として、侮辱罪、およびプライバシーの侵害があります。

  • 侮辱罪

    公然の場において、真偽を確認できない内容の誹謗中傷を行い、社会的な立場を悪くする行為です。

    名誉毀損とは違い、真偽を確認できない内容であることが特徴。性格や考え方、思想などについて誹謗中傷を行うケースがこれにあたるでしょう。

    ただし、侮辱罪は名誉毀損とくらべて軽い罪だとみなされる傾向にあります。民事訴訟をした場合の慰謝料相場は10万円程度。刑事罰の場合は、1日~30日の範囲で刑事施設に拘置される(拘留)か、1,000円以上1万円未満の罰金(科料)となります。

  • プライバシーの侵害

    次の3つの条件を満たした場合は、プライバシーの侵害にあたります。

    (1)私生活における事実あるいは事実と受け取られる可能性がある内容を公開されたこと
    (2)一般的に、本人が公開されたくないと思う内容と認められること
    (3)公開された時点で一般の人々が知らなかった内容であること
    プライバシーの侵害には刑事罰がありませんが、民事訴訟での損害賠償請求が可能です。


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3.弁護士依頼・解決するまでにやるべきこと



弁護士に依頼して名誉毀損の問題を解決させたい場合は、次の順序で行動しましょう。

①証拠を集める

名誉毀損に該当する発言があった事実を証明するために、次のような証拠を集めましょう。

  • ボイスレコーダーによる録音データ
  • 名誉毀損にあたる発言をした人物について証言を得る
  • 誹謗中傷に使われた掲示板やSNSのURLやスクリーンショット、チラシなどを集める
  • 誹謗中傷が書かれたメールなどを受け取った人物の協力を得る


②弁護士を探す

弁護士は、日本弁護士連合会(日弁連)のウェブサイトから探せます。名誉毀損で勝訴した実績が豊富な人物を選びましょう。

また、弁護士への依頼費用が足りない場合は一定の要件を満たすことで、一時的に費用を立て替えてもらえる法テラスの費用の立替制度の利用をおすすめします。

無料相談も受けられるため、経済的な問題を抱えている人でも訴訟を検討できます。

法テラスについて詳しくは、こちらの記事を参考にしてみてください。


③相手と交渉する

示談を目的とする場合は、相手と交渉することになります。弁護士を代理人に立てることで、法律知識を用いてスムーズに解決に持ち込める可能性があります。

④民事訴訟を起こす

相手が交渉に応じない場合は民事訴訟によって損害賠償を行っていくことになります。

慰謝料などの請求のほか、名誉毀損の内容によって悪くなった社会的な立場を回復させるために、謝罪文の公告を求めることも可能です。

4.まとめ

  • 名誉毀損は、公然の場において真偽を確認できる内容の発言や広告をすることで、特定の人の社会的な立場を悪くする行為

  • 一般人が民事訴訟を起こした場合の損害賠償額の相場は10万~50万円

  • 弁護士に依頼する場合は、録音データや証言などの証拠を集めて、名誉毀損で勝訴した実績のある弁護士に相談する

おわりに

インターネットを通じて情報が広がりやすい現代では、根も葉もない悪評が原因で生活に支障をきたすケースが頻発しています。

一刻も早い行動を起こす参考として、この記事がお役に立てば幸いです。

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