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不動産投資詐欺の手口…典型事例と優良な不動産会社の見分け方4つ!
投稿日時 2019年04月05日 19時11分
更新日時 2019年04月05日 19時11分

この記事は以下の人に向けて書いています。

  • 不動産投資を行おうと思っている人

  • 不動産投資詐欺の手口を知り対策をとりたい人

  • 優良な不動産会社の見分け方やもしもの相談先を把握したい人

はじめに

不動産投資を始めたいが詐欺にあわないか心配……。

どんな企業が進める物件が良いのかわからないなど、不動産投資を始める前に様々なことを心配している方もいるでしょう。不動産投資詐欺は、一般的に金額が大きく、被害者の不利益も小さくありません。手口と対策を把握しておくことが大切です。

しかし逆に、安心して投資ができる優良な不動産会社はどうやって選べばいいのでしょうか。

この記事では、不動産投資詐欺のよくある手口や事例の他、優良な不動産会社を見分ける方法も紹介していますので、参考にしてみてください。

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1.不動産投資詐欺ってどんな手口?ありがちな名目と事例5つ



不動産投資詐欺の手口は様々です。

もしも業者から詐欺の疑いがある話を持ちかけられたときは、まず事実確認をとりましょう。

ここでは、不動産投資詐欺におけるありがちな手口と事例を紹介します。

①手付金詐欺

  • 手口

    売買契約を交わしたにもかかわらず、手付金を返還しない詐欺があります。

    手付金は、契約の前提として支払われるもので、契約後は買主に返還することになっており、購入代金には含まれません。代金に含まれる場合は「内金」になります。

    手付金詐欺は、買主にこれを返還せず、もちろん購入代金に含めることもないものを指します


  • 事例

    不動産売買においてトラブルがあり、法律に基づき契約を解除する意思表示をしたところ、手付金の返還に応じなかった事例があります。

    このため、手付金の返還を求める訴訟を起こしたものの、そのうち一部しか弁済されなかったため、再び訴訟を起こすことになりました。詐欺業者は最後まで手付金を全額支払うことを拒むケースもあるという一例です。

②満室詐欺

  • 手口

    満室のように見せかけ、成約率を高める詐欺です。全ての部屋の窓にカーテンをつけることで、満室かのように見せる「カーテンスキーム」もこの一環。どれだけ入居しているかは、契約の可否を決める重要な条件のため、これを偽ることは契約に影響を及ぼします。契約後に虚偽説明が発覚した場合には、契約解除と慰謝料の請求が可能です。


  • 事例

    不動産企業スマートデイズが運営しているシェアハウス「かぼちゃの馬車」は、家賃保証を導入し、スルガ銀行から融資を受けたサラリーマンなどが購入し、オーナーとなっていました。

    しかしその後、スマートデイズは経営不振に陥ったため家賃保証を打ち切り、破産。その際、カーテンスキームによって満室詐欺をしていたことが発覚し、スルガ銀行員も関与している疑いが出てきました。

    このように、カーテンスキームに騙されたために、入居者が入りにくい物件を購入することになるケースがあります。

③不利な情報を告知しない

  • 手口

    不動産の価値を下げてしまう情報をわざと買主に伝えないことにより、契約後にトラブルになるケースがあります。

    隣に墓地がある、シロアリ被害があった、自殺者や殺人事件などがあった、といった不利な情報は、法律に基づき、重要事項説明書と物件状況報告書に記載しなければなりません。しかし、業者が意図的に不利な情報を隠している可能性もあるのです。

    ただし、業者側の単なるミスである場合もあるので、マイナスとなる情報がないかどうかは買主自らも積極的に確認をしましょう。


  • 事例

    買主にとって不利益な事実を買主に伝えず、耐震補強していると誤認させ、売買契約をしたケースがあります。買主は、契約の取り消しと損害賠償請求を求める訴訟を起こしました。リフォーム工事後、耐震工事をしているか尋ねたところ、はっきり「している」と回答されましたが、実際には耐震工事が行われていませんでした

    また、耐震性に問題がないと思わせる内容の会話もあったとのことです。

④デート商法

  • 手口

    不動産を購入させることを目的に、恋愛感情がないのにデートをして、不動産投資を持ちかける手口です。

    詐欺業者はターゲットに「一緒に住みたい」などと言って不動産を購入させ、買主の一方的な契約解除が認められる「クーリング・オフ」の期間である8日間を過ぎると連絡がとれなくなってしまいます。SNSや婚活サイトなどで相手を探すケースがよく見られます。

    しかし、2019年6月15日から適用される消費者契約法改正により、恋愛感情に訴えかけ、不動産を購入しなければ関係を続けられないなどと勧誘して契約した場合、契約を取り消せるようになります。


  • 事例

    婚活サイトで知り合った女性に投資を勧誘された事例があります。被害者は、契約することで女性との関係がより親密になると予想し、言われるがままに投資しました。投資先の企業は実態が乏しく、リスクが高い投資となり、最終的に投資額をそのまま損失しています。

    こちらの記事も参照ください。


⑤二重譲渡

  • 手口

    不動産の所有者AがBに不動産を譲渡した後、Aが別の人物Cに譲渡する手口です。

    Cへの譲渡後、移転登記した場合には、Cが法律上の持ち主となり、Bは不動産の持ち主とはなりません。ここでBがAに料金を支払っている場合は、横領罪が成立する可能性があります。

    また、手付金を騙し取るなどの目的で二重譲渡した場合は、詐欺罪が成立することがあります。二重譲渡は、不動産の所有者が2人の買い手に対し、同時に契約の話を進めているケースで発生する場合があります。


  • 事例

    BがAから不動産を購入し、未登記状態であったにも関わらず、CがAから同じ不動産を買い受けて登記を完了。その後、Dにこれを売却してDが登記をしてしまうという事案が発生しました。

    Bは所有権取得をDに対抗することができなくなった場合において、Cは購入時にAとBの間で結ばれた売買契約を知っていたというだけでは、CはBに対して不法行為責任を負わなくていいという判決が、 最高裁判所 で出ています。

    詐欺そのものではありませんが、このようなケースの場合、2番目の買主はその前の売買の事情を知っていても登記をなす場合は所有権が取得できるという事情があります。

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2.それって本当?メリットに思える誘い文句4つの裏側ともしもの相談先



不動産投資詐欺にあわないために、一見メリットに思える誘い文句は、いったん考えてみるようにしましょう。

事実の場合もありますが、必ずしもそうではありません。判断できず、不安に感じているときの相談先を含め、詳しく紹介します。

①「クーリング・オフできますよ!」

  • 本当にありえるケース

    クーリング・オフをするためには、

    ・売主が不動産業者
    ・買主が一般の消費者
    ・飲食店など不動産業者の営業所以外の場所で契約している
    ・クーリング・オフの説明を受けてから8日以内
    である条件が必要です。

    これは、店舗や営業所を自ら訪れることが、購入者に購入の意思があるとみなされるためで、クーリング・オフの条件である「不意打ち」や「だまし打ち」に含まれないためです


  • できないケース

    不動産業者の営業所で契約したり、クーリング・オフの説明を受けてから8日を過ぎたりしている場合はできません。「クーリング・オフ可能」とされていても、それが営業所での契約が前提となっていれば、実質のところ嘘となります。

    クーリング・オフについては、こちらの記事も参照してください。


②「家賃保証しています」

  • 本当にありえるケース

    空室があっても一定の賃料を受け取れる家賃保証(サブリース)ですが、契約書にその旨が記載されていなければ適用されません。契約書に記載されているのであれば、家賃保証を利用できます。契約時に、家賃保証の文言があるか確認しましょう。


  • できないケース

    家賃保証について契約書に記されていても、実際には契約後半年が経過しなければ有効にならないケースがあります。

    不動産業者が不利にならないように、様々な細かいルールを定めている可能性があるため、事前に確認が必要です。また、家賃保証を受けるためには、保証会社への加入が必要ですが、相場よりも非常に高い加入料を求められるケースがあります。加入料の相場は、住居が賃料の50%、オフィスが賃料の100%です。

③「節税できるのでおすすめですよ」

  • 本当にありえるケース

    相続が発生する前に、現金を投資用不動産に変えておくことで、不動産の評価額を最大で1/3にできます。その結果、相続税の負担が軽くなるのです。また、給料と家賃収入の合計額が約1,300万円を超えた段階で法人化すれば、約7~17%の節税効果があります。


  • できないケース

    個人の場合、赤字になれば赤字の部分に対する税金を節税できます。

    しかし、赤字分は損失と言えるため、損失を出してまで節税することに意味はありません。

    また、法人化すれば節税効果がありますが、ワンルームマンションなどで、家賃収入が500万円以下になると、節税効果よりも法人を維持するためにかかるコストの方が高くなります。

    そのため、節税できるのは本当ですが、実際のところ損をすることになるのです。このように、不動産は、節税というよりは長期安定収入に向いています。

④「年金対策になります」

  • 本当にありえるケース

    複数の不動産を所有しており、常に高い利益を挙げ続けることで、さらに条件のいい物件を購入できるようになります。

    また、物件の維持管理にもコストをかけられるようになり、さらに入居者を増やすことが可能です。そうして、老後まで高い不動産収入を得続けられれば、年金対策になるでしょう。


  • できないケース

    不動産の価値は、月日の経過とともに下がっていく傾向があります。

    周りの環境で変わりますが、基本的には築年数が経過すれば家賃を下げることになるため、次第に収入が落ちていくのです。

    また、これから人口は減少していくと予想されているため、それだけ空室ができるリスクが高まります。さらに、人口が首都圏に集中しているため、地方の不動産収入は厳しいと言わざるを得ません。

⑤「これは本当?」不安な場合の相談先

不動産業者の言葉を鵜呑みにしてはいけませんが、あまり疑いすぎても適切な判断ができなくなります。

不安が残る場合は、関係機関や窓口に相談することをおすすめします。相談先は次のとおりです。

  • 国民生活センター

    消費者の利益を守るため、日常で起こり得る様々なトラブルに対応してくれる窓口です。不動産業者に言われた言葉や状況、契約書の内容などを踏まえ、危険性などを教えてくれます。また、トラブルを防ぐための確認事項などのアドバイスも得られます。

    電話番号:188
    受付時間:地域で異なる
    休業日:地域で異なる(年中無休、年末年始を除く窓口が多い)
    窓口一覧


  • 金融サービス利用者相談室

    金融庁が運営している窓口です。投資用不動産など投資商品の他、融資についても相談できます。投資用不動産の契約にあたり、業者から言われた内容を伝えることで、アドバイスを得られます。また、必要に応じて専門機関も紹介してもらえるため、最初に連絡する窓口としての活用が可能です。

    電話番号:0570-016811
    受付時間:平日10:00~17:00
    休業日:土日祝・年末年始


  • 公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)

    住宅やリフォームに関するトラブルを解決できるよう支援してくれる窓口です。家賃保証を本当に受けられるのか、買主が大きく不利になる条件が記載されていないかなど、専門的な内容を相談できます。

    電話番号:0570-016100
    受付時間:平日10:00~17:00
    休業日:土日祝・年末年始


  • 弁護士

    購入する不動産について、契約書の条件に法的な問題がないか、誤って結んでしまった契約を解除したいなどの問題が発生した場合は、法律の専門家を頼りましょう 。

    弁護士への相談は、 日本弁護士連合会(日弁連)のサイト から申し込むことができます。

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3.優良な不動産会社ってどんなところ?見分けるポイント4つ



優良な不動産業者を見分けることができれば、トラブルに巻き込まれるリスクを抑えられますが、見分けがつきにくい場合もあります。

どのような点に着目すればよいか、購入を検討している際は次の4つのポイントに着目しましょう。

①デメリットも含めた物件情報説明をしてくれる

不動産投資にはメリットだけではなくデメリットもあります。

例えば、火災保険や管理費など様々な場面で費用がかかること、築年数の経過とともに入居率が下がることや、リフォームのために追加で費用がかかることなど、購入者にとっては事前に知っておきたい情報が多数あります。

このようなデメリットまで説明してくれることは、買主の利益を考えてくれる優良な不動産業者の証と言えるでしょう。

また、ひとつの物件を半ば無理やり売るのではなく、複数の物件を候補に挙げて、それぞれのメリットとデメリットを説明してくれることも重要なポイントです。

②業界団体に加盟している

業界団体に加盟している不動産業者は、実態がはっきりとしています。

これらの団体は、法律で定められている「保証協会」という制度で成り立っており、小規模な業者でも、加盟することによって国に治める開業時の供託金が少なくて済むようになっています。

団体はスキルアップの研修のほか、苦情の解決や消費者保護などの業務があり、特に苦情の解決は必須業務のひとつです。このため、比較的高品質のサービスが期待できると考えられるでしょう。トラブルの際も、団体内で相談できる体制が整っています。

不動産会社が加盟できる団体は次のとおりです。

団体名 ウェブサイト
公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会 https://www.zentaku.or.jp/
公益社団法人全日本不動産協会ル https://www.zennichi.or.jp/
一般社団法人不動産流通経営協会 https://www.frk.or.jp/
一般社団法人不動産協会 http://www.fdk.or.jp/
一般社団法人全国住宅産業協会 http://www.zenjukyo.jp/


③国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」に掲載されている

国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」 には、国土交通大臣が免許をした業者と都道府県知事が免許をした業者の情報が掲載されています。こちらに掲載されている不動産業者には、一定の信頼があります。また、不動産鑑定業者やマンション管理業者なども掲載されているため、あわせて確認しましょう。

月2回の頻度で更新されているため、問題を起こして免許取り消しになった業者を選んでしまう心配が少なくなります。

ただし、免許に関する審査などの業務の進み具合に応じて、若干の時差が生じるケースもあるため、不動産業者が最近にトラブルを起こしていないか、リサーチしておくことが大切です。

④国土交通省ネガティブ情報等検索システムに掲載されていない

「国土交通省ネガティブ情報等検索システム」 には、行政処分を受けた業者が登録されています。取引を検討している業者が登録されていないか確認しましょう。最近5年分の情報が記録されています。

具体的な行政処分としては、免許取り消し、業務停止、業務改善のための指示となっています。業者名や都道府県、処分の種類、処分を受けた年月日から検索できます。

国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」 に掲載されていても、過去にトラブルを起こしている可能性があるため、あわせて確認しましょう。

更新頻度は1ヶ月のため、トラブルを起こしたのが最近すぎて登録されていないといった心配はそれほど多くないでしょう。

4.まとめ

  • 不動産投資の際には、二重譲渡やデート商法、満室詐欺など様々なトラブルが懸念される

  • 業者の言葉の裏に隠された嘘が気になり不安な場合は、消費生活センターや法テラスなど関係窓口に相談する

  • 各団体に加盟している、行政処分を受けていない、物件のデメリットまでしっかり教えてくれる不動産業者を選ぶ

おわりに

不動産投資の際には、物件に関する正しい情報を得たうえで、デメリットも踏まえて契約するかどうか決めましょう。

悪質な不動産業者は、不利な情報を隠したり、良質な物件のように見せたりすることもあるため、関係窓口を利用しつつ、十分に検討することが大切です。

不動産は一生に一度の大きな買物になる人も多いはず。優良な業者や物件に出会うための手間は惜しまないようにしたいものです。

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