「義援金詐欺」の見極め方とは?5つの手口といざというときの相談先

2019年03月05日詐欺・消費者被害

この記事は以下の人に向けて書いています。

  • 災害が起きた地域に義援金を送りたい人

  • 義援金が正しく使われているのか知りたい人

  • 怪しい団体・話の見分け方を確認したい人

はじめに

記録的な大雨や大地震で大きな被害が発生したり、難病で多額のお金を必要としている人がいると、何とか力になりたいと誰もが思うもの。

そうした人たちから義援金を募る団体がいますが、なかには人の善意を利用してお金をだまし取る悪質な団体がいるのも事実です。

この記事では義援金を口実にした詐欺の手口や見分け方、信頼できる団体などをご紹介します。自分のお金が被災地や困っている人のために本当に使われるのか、しっかり判断できる術を身につけていきましょう。

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1.義援金を口実にする詐欺は5種類!特徴と手口を解説



義援金を口実にした詐欺と言っても、手口は多種多様。とはいえ代表的なものがいくつか存在します。

この章では「これは詐欺かも……」と気づけるように、よく使われる手口と特徴についてご紹介します。

①街頭募金詐欺

駅前など人通りの多い街頭に立ち、「被災地のために」「難病で苦しんでいる赤ちゃんを救うために」などと嘘を言って、通行人からお金をだまし取る手口です。

特徴としては、具体的な金額を決めないことで「少しくらいなら……」と通行人に思わせ、少しずつお金を集めていくのが挙げられます。

もともと詐欺は、被害者や被害額が特定できるときにしか罪を問うことができない、とされていました。しかし2010年3月に、最高裁が街頭で多数の通行人からお金をだまし取る行為は詐欺に該当すると判断を下しています。
(日本経済新聞「偽募金、被害未特定でも詐欺罪 最高裁が初判断」)

また被害者が善意で寄付したものでも、嘘の口実での集金であればやはり違法。2011年3月には、東日本大震災の義援金を口実に集めたお金でジュースなどを購入した男性が逮捕されています。
(日本経済新聞「募金詐欺容疑、2件2人逮捕 警視庁」)

②訪問型詐欺

自宅に直接訪問し、義援金を依頼する手口です。

ターゲットに「あそこが言うなら大丈夫だ」と信用させるために、公的機関やNPO法人、大手企業を名乗るのが特徴。2018年7月には静岡県で、SBS(静岡放送視聴者センター)を名乗る2人組の男が、「西日本で起きた豪雨災害の義援金」の名目で戸別訪問してきた、という事件が起きました。
(静岡新聞「義援金名目で戸別訪問 静岡県警が詐欺に注意呼び掛け」)

また募金者リストを見せながら「近所にお住まいのAさんやBさんは、○○円出してくれました」と話し、断りづらくさせるのもよく使われる手口です。

なかには、銀行の職員を装い「義援金を被災者に送るには特別な口座を作らなければいけない」などと言って、その手続きのために通帳やカード、印鑑などを渡すように求めてくることもあります。

③電話型詐欺

電話で振り込みを依頼するパターンです。

有名なボランティア団体や公的機関と紛らわしい団体名を名乗り、「義援金を集めるために電話した。金額は気持ち次第だが、数十万円単位で振り込んでくれる人もいる」と言って、公表されている口座とは別の口座に振り込ませようとしてきます。

加害者によっては、いち早く被災地に現金が届けられるという名目でプリペイドカードを購入し、その番号を通知するように指示することも。

会話の中で家族構成や名前、年齢など個人情報を盗み出そうとしてくるケースもあります。

④その他

  • ネット型詐欺

    インターネットの掲示板やSNSを使った手口です。

    2018年の豪雨災害時には、「Yahoo!ネット募金」とそっくりな偽サイトが作られ、金銭をだまし取られる被害が発生しました。
    (BussFeedNews「西日本豪雨「Yahoo!募金」の偽サイトに注意呼びかけ 中国で取得か」)

    またSNS上に「浄化した水を供給する装置を購入する」という名目で義援金を募ろうとする不審な投稿がされ、愛媛県西予市が注意喚起を促すなどの事例もあります。(西予市「義援金詐欺・悪質商法にご注意を」)


  • 還元型詐欺

    義援金を送れば返礼品や高額ポイントが付与される、などといったパターンです。

    赤い羽根共同募金では、インスタサポートセンターや全日本義援被災者協会と称する団体が送ってくる「3000円程度を振り込むとポイントを付与して現金に還元する」という内容のメールは、まったく関係がないので振り込まないようにしてほしい、と注意を促しています。
    (赤い羽根共同募金「詐欺行為にご注意を!」)

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2.これは義援金詐欺?怪しい話を見極める方法



義援金詐欺の手口は市や団体が注意喚起を促しているためか、着実に巧妙化しています。

代表的な手口を把握していても、だまされてしまう可能性をゼロにできないのが現実です。

この章では、真っ当な団体と詐欺団体を見分ける方法についてご紹介します。「本当に被災地に義援金を送っているのか」「困っている人のために使ってくれるのだろうか」と疑問に思ったときの解決策に役立ててみてください。

①街頭募金をしている団体の活動実態を調べる

まずは街頭募金をしている団体の活動実態を調べてみましょう。

真っ当な活動をしているのであれば、多くの人から信用を得るために、

「どのような場所で義援金を集めているのか」
「今後どのような場所で募金活動を行うのか」
「集めた金額はいくらで、何に使われるのか」

などをウェブサイトやSNSで報告しています。

もし聞き慣れない団体名で、少しでも怪しいと思ったら募金しないのが賢明です。以下に義援金を募っている有名な団体をリストアップしているので、判断の参考にしてください。


ただし似たような名前を名乗る業者もいるので、注意深く見たほうがいいでしょう。

②街頭募金の許可を得ているのか確認する

街頭募金を公道で行う場合、道路使用許可証を警察から発行してもわらなければならないため、もし声をかけられたら許可証の提示を求めるか、各都道府県の警察本部・交通規制課に確認してみてください。

地域によっては事前に届け出を提出しなければならないところもあるので、市役所や区役所に問い合わせてみるのも有効です。

またショッピングセンターや駅などの私有地の場合は、許可を出しているのかその土地の管理人や所有者に聞いてみましょう。

確認した結果、もし許可を得ていないとなれば募金しないほうが無難。こうした団体は法律を遵守できていないため、義援金を正しく使ってくれるとは言い難いからです。

③名乗っている団体について詳しく調べる

活動している団体が怪しいと思ったら近づかないほうが賢明ですが、なかには誠実な態度で賢明に募金活動をしているアピールし、一見すると信用できそうな団体もあります。

そのようなときでも、募金活動をちゃんとしているのかどうか公式サイトで調べるようにしてください。ウェブサイトがない、更新がほとんどされていないなどの場合は、詐欺の可能性が高いでしょう。

もし電話で振り込みを依頼された場合はすぐに応じず、団体の公式サイトから口座名について問い合わせてみてください。仮に日本赤十字社や日本ユニセフ協会を名乗っていたとしても、指定した口座がその団体と関係のないものだった、というケースもあるためです。

④電話・訪問での義援金募集はすべて拒否する

公的機関が義援金を集める電話をかけたり個別に訪問してくることはありません。

また町内会・自治会費などを通じた募金の強制も、違法に問われる可能性があります。

いずれにせよ、もし募金の意思がある場合であっても訪問には応じず、別の手段での寄付を検討したほうが安全です。

⑤騙されてしまったら……すぐに警察と金融機関へ

「大丈夫だと思っていたけど、やっぱり詐欺だった……」とお金をだまし取られたことがわかったら、すぐに警察に被害にあったことを申し出ましょう。もしお金を振り込んでしまった場合は、金融機関にも連絡をしてください。

  • 警察

    詐欺にあったことを知らせるために、最寄りの警察署に被害届を提出します。

    被害届に書く内容は次のとおりです。

    被害者の住居、職業、氏名、年齢
    被害の年月日時
    被害の場所
    被害の模様
    被害金額(品名、数量、時価、特徴、所有者)
    犯人の住居、氏名又は通称、人相、着衣、特徴等
    遺留品その他参考となるべき事項

    (参考:別記様式第6号(犯罪捜査規範第61条)

    被害届を提出した際に具体的な捜査がされるかどうかは警察の判断によりますが、多数の被害届が集まれば犯人逮捕の可能性も高くなります。

    ただ場合によっては、そもそも被害届を受理してくれないことも。その原因や対処法については下記で説明しているので、あわせて参考にしてください。



  • 金融機関

    もし指定された口座に振り込んでしまった場合は、加害者の口座を管轄する金融機関に振り込め詐欺救済法を申請しましょう。

    振り込め詐欺救済法とは、銀行が加害者の口座を凍結して残った預金を分配する制度のことで、場合によってはだまし取られたお金を取り戻せることがあります。

    銀行の場合は全国銀行協会のウェブサイトに記載されている各銀行の詐欺被害者専用ホットライン、そのほかの金融機関の場合は各ウェブサイトの相談窓口に連絡し、「詐欺に使われている口座なので凍結してほしい」と依頼してください。

    ただし振り込んだお金が凍結前に引き出されて1000円未満になっている場合や、加害者からの手続き中止の申し出が受理された場合はお金が戻ってくることはありません。また街頭募金や支払いにプリペイドカードを使ったときなど、口座を介していない場合は利用できないので注意しましょう。

    具体的な流れやそのほかの注意点については、下記で詳しく紹介しています。


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3.もしもトラブルにあったら……いざというときの相談先3つ



義援金を名目にした詐欺は、あくまでこちらの善意を利用してお金をだまし取るというもの。そのため怪しいと判断してきっぱりと断れば、相手がすんなり諦めてくれることがほとんどです。

しかしなかには拒否しても強引に義援金を要求したり、何度も依頼したりするなど厄介な業者もいます。

ここでは、もしそうしたトラブルに巻き込まれたときの相談先をご紹介します。

消費者ホットライン「188」

団体からのしつこい勧誘などで困っている消費者に対し、専門の相談員がアドバイスなどをしてくれる消費者庁の窓口です。

電話番号…188
受付時間…地域による

混雑などでつながらない場合は、国民生活センター平日バックアップ相談に電話してみましょう。

電話番号…03-3446-1623
受付時間…平日10時~12時 13時~16時

警察相談専用ダイヤル「#9110」

警察が設置した、普段の生活での困りごとや悩みごとを気軽に相談できる窓口です。「怪しい団体でやり口も強引だが、警察に通報するのは気が引ける」というときは連絡してみましょう。

電話番号…#9110
受付時間…平日8時30分~17時15分

③最寄りの警察本部・警察署の悪質商法担当係

各都道府県の警察は、悪質商法に対応するための専用窓口を用意しているところがあります。警察庁のホームページからそれぞれのウェブサイトにアクセスし、相談窓口のページにもし専用ダイアルがあればそこに電話するのもいいでしょう。

電話番号…地域による
受付時間…地域による


4.まとめ

  • 義援金を口実にお金をだまし取ろうとする詐欺の手口は多種多様。

  • 怪しいと思ったら募金しない。信用できそうな団体でもウェブサイトなどでよく調べる癖を身につけよう。

  • もし被害にあったら警察や金融機関に。万が一トラブルにあったら消費者ホットラインや警察相談窓口に連絡を。

おわりに

人の善意につけ込んでお金をだまし取ろうとするこの手の詐欺は、自ら進んでお金を出してしまうため気づかれにくい面があります。

犯人の思い通りにならないようにするために、未然に防げる術を身につけるようにしましょう。


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